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12月10日-03号

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  1. 一宮市議会 2019-12-10
    12月10日-03号


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    令和 元年 12月 定例会               議事日程(第3号)                  12月10日(火曜日)午前9時29分 開議 1 一般質問について出席議員(38名) 1番  本山廣次   2番  東渕正人   3番  渡部晃久 4番  木村健太   5番  大津乃里予  6番  尾関 哲 7番  市川智明   8番  小林けいめい 9番  後藤美由紀 10番  宇山祥子   11番  島津秀典   12番  長谷川八十 13番  井上文男   14番  鵜飼和司   15番  森 ひとみ 16番  河村弘保   17番  水谷千恵子  18番  中村かずひと 19番  高橋 一   20番  彦坂和子   21番  八木丈之 22番  竹山 聡   23番  岡本将嗣   24番  則竹安郎 25番  高木宏昌   26番  柴田雄二   27番  平松邦江 28番  西脇保廣   29番  森 利明   30番  伊藤裕通 31番  花谷昌章   32番  横井忠史   33番  渡辺之良 34番  浅井俊彦   35番  京極扶美子  36番  太田文人 37番  松井哲朗   38番  服部修寛欠席議員(なし)地方自治法第121条の規定により出席した者   市長        中野正康   副市長       福井 斉   総合政策部長    皆元洋司   総合政策部参事(上席危機管理監)                              竹内和彦   総務部長      長谷川伸二  財務部長      大宮恒紀   市民健康部長    前里秀成   福祉部長      石原秀雄   こども部長     伊藤祐幸   環境部長      佐藤裕昭   経済部長      服部宙史   まちづくり部長   山田芳久   まちづくり部参事(建築担当部長) 建設部長      今井浩策             松川貴広   建設部参事(管理担当部長)    会計管理者     加藤滋記             岩田 勝   教育長       高橋信哉   教育文化部長    野中裕介   水道事業等管理者  小塚重男   上下水道部長    青木 勉   病院事業部長    古田幸康   消防長       西尾欣孝事務局職員出席者   議会事務局長    岩田貞二   議会事務局次長(兼庶務課長)                              山田 均   議事調査課長    脇田佳彦   議事調査課専任課長 石井宏美   議事調査課課長補佐 片岡 崇   議事調査課課長補佐 岩田直仁   議事調査課主査   鈴木章平   議事調査課主事   牧 健太---------------------------------------                             午前9時29分 開議 ○議長(太田文人君) 出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって御報告にかえます。 これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 通告順により、順次発言を許します。 15番、森ひとみさん。     (15番 森 ひとみ君 登壇 拍手) ◆15番(森ひとみ君) 令和元年12月定例会2日目となりました。トップバッターということでちょっと緊張しておりますが、よろしくお願いいたします。 では、まず議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。 今回は3項目になりますが、いずれも一宮市都市計画マスタープランに関係するものになります。◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ さて、ことし9月5日から、各地域で一宮市都市計画マスタープラン及び立地適正化計画の説明会が開催されました。 まず、この都市計画マスタープランとはどういうものなのか、立地適正化計画についても教えてください。また、立地適正化計画については、その策定状況もあわせて教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 初めに、都市計画マスタープランは、都市計画法第18条の2に規定される市町村の都市計画に関する基本的な方針でございまして、おおむね20年後の都市の姿を展望し、おおむね10年後の道路や公園、市街地などの整備の目標を示したものでございます。計画の改定は、おおむね10年ごととしております。 次に、立地適正化計画は、人口の急激な減少と高齢化を背景として、医療・福祉施設、商業施設や居住などがまとまって立地し、公共交通によりこれら生活利便施設などにアクセスできるコンパクトシティ・プラス・ネットワークのまちづくりを進める計画でございます。策定状況といたしましては、今年度5月に医療、福祉、商業などのサービスの効率的な提供を図るため、都市機能を誘導する都市機能誘導区域を設定し、現在、一定のエリアにおいて人口密度を維持し、生活サービスやコミュニティーの維持を図るために居住を誘導する居住誘導区域の設定に向けた作業を行っているところでございます。 ◆15番(森ひとみ君) それでは、説明会を開催した意図を教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 説明会はこれら2つの計画の素案を作成するに当たり、地域の住民の皆様の御意見をいただく場として開催させていただきました。 ◆15番(森ひとみ君) ウィキペディアによりますと、「都市計画とは、都市の将来あるべき姿を想定し、そのために必要な規制、誘導、整備を行い、都市を適正に発展させようとする方法や手段のことである」とあります。そして、都市計画法第18条の2として、「2 市町村は、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする」となっていますから、今回のような説明会を開催されたのだと考えますが、説明会における住民等の出席状況はいかがでしたか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 9月5日から9月27日までの間、13の会場で説明会を開催し、参加者の合計は198名でございました。1会場当たりの平均で申しますと約15名となりますが、会場により大きなばらつきがあり、一番多い会場で64名、一番少ない会場で2名でございました。 ◆15番(森ひとみ君) 参加人数がちょっと少ないかなと思いますけれども、今回の説明会の開催はどのように告知をされましたでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 周知方法といたしましては、市広報9月号及び市ウエブサイトへ掲載するとともに、8月に開催されました町会長連区代表者連絡協議会におきましても、出席の皆様に説明会の日程をお知らせいたしました。 ◆15番(森ひとみ君) スライドをお願いします。 そうですね。私もマスタープランの説明会が開かれるとお知らせがあり、広報を見ました。これがその広報です。掲載欄が小さく、しかもマスタープラン説明会として日時が載っているだけで、市民の方に参加を呼びかける文字とか、説明会の内容などは一切ありませんでした。これでは何があるのか、どうしたらいいのか伝わらないと思います。 そこで、私は地域の方に呼びかけ、地域づくり協議会の協力もお願いしました。それで、葉栗公民館は64名出席をいただいたわけですけれども、説明会の開催後、ポスターやチラシを作成されたかと思いますけれども、いつの時点でつくられ、どのようにして周知をされましたか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 議員おっしゃるとおり、参加人数が思いのほか少なかったため、急遽ポスターやチラシを作成し、9月13日より各出張所において掲示、配布するなど、周知を行いました。 ◆15番(森ひとみ君) 市広報誌への掲載、PR活動をしていただきましたが、参加人数が少なかったことは残念に思います。もっと事前にPRをし、連区長や町会長等を通じ住民へ呼びかけたり、地域の代表であります私たち市議会議員に対しても協力要請をしていただければ、より多くの方に参加していただけたかなと思います。それに、市の職員も市内各地域に住んでいる方がみえるでしょうから、自分の住んでいる地域に関心を持って出席していただければなと思いました。 それでは、実際に説明会の場でどのような意見があったのか教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 説明会でお聞きいたしました主な意見としましては、液状化や浸水被害などの危機管理の重要性や空き家対策に関する御意見、また、市街化調整区域の地域にお住まいの方からは、地区計画制度への御意見、御質問などがございました。 なお、日常生活に関係する具体的な事業内容を聞きたかったという意見も多くございましたが、今回は都市計画に関する基本的な方針の説明であり、具体的な事業内容を説明する場ではないことを御説明し、御理解をいただきました。 ◆15番(森ひとみ君) そうですね。私も葉栗公民館での説明会に参加をしました。ほとんどの方がよくわからなかったという感想でした。というのも、葉栗連区は市街化調整区域であり、活動拠点には当てはまらない、自分たちには関係ないんじゃないかというふうに思わせるような説明だったからなんです。ほかにも意見として、「市から見捨てられた地域だ」、「駅周辺に出ていけということなんか」というなどの声もありまして、どんな話が聞けるのかなと興味を持って集まってきた方々からは、ため息の出る結果でした。 それでは、改めて今回の都市マスタープラン及び立地適正化計画について、一宮市の方針、方向性を簡潔的に説明をお願いします。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 両計画ともに策定作業中でございますので、現時点での素案に基づき御説明いたします。 初めに、都市計画マスタープランにつきましては、将来都市像を「都会の利便性と田舎の豊かさが織りなす、だれもが住みやすいまち~多拠点ネットワーク型都市の構築~」としております。大きな方向性としましては、一宮駅周辺を都市拠点、尾西庁舎と木曽川庁舎の周辺を副次的都市拠点とし、市街化区域、市街化調整区域を問わず、出張所または公民館周辺を地域生活拠点とし、これら拠点を公共交通でつなぐものでございます。その他、産業拠点やレクリエーション拠点、歴史文化拠点を定めております。 次に、立地適正化計画につきましては、冒頭で御説明いたしましたコンパクトシティ・プラス・ネットワークの考えのもと、居住や民間施設の立地を緩やかに誘導していくものでございます。都市再生特別措置法に基づき、市街化区域内において都市計画マスタープランにおける地域生活拠点に都市機能誘導区域を設定し、市街化区域の約83%を居住誘導区域に設定しております。 ◆15番(森ひとみ君) きのう、岡本議員のときにもあったかと思いますけれども、コンパクトシティ、都市中心部にさまざまな機能を集めることによって、相乗的な経済交流活動を活発化させ、持続可能な暮らしやすいまちということですね。つまり、駅周辺にさまざまな機能を集約して、人々がそこへ集まるまちづくりということですけれども、先ほど市街化区域の83%が移住誘導区域に設定していると言われました。一宮市の市街化区域、市街化調整区域の面積を教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化区域は3,802ヘクタール、市街化調整区域は7,580ヘクタールでございます。 ◆15番(森ひとみ君) つまり市内全面積の3分の1が市街化区域であり、3分の2が市街化調整区域ということですね。 それでは、市街化区域と市街化調整区域の違いについて今度は教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 都市計画法第7条において、市街化区域は既に市街化を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とし、また、市街化調整区域は市街化を抑制する区域と定められております。したがいまして、大きな違いといたしましては、市街化調整区域では原則として開発行為が行えないといったことが挙げられます。
    ◆15番(森ひとみ君) それでは、市街化調整区域に住んでいる方に対しても、居住誘導区域へ誘導しているのでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化区域、市街化調整区域を問わず、居住誘導区域外から内に誘導する考え方となっております。 ◆15番(森ひとみ君) スライドをお願いします。 居住誘導区域の条件として、都市機能誘導区域また都市機能誘導区域の徒歩圏、中心から800メートル圏域となっているわけですね。 さて、では市街化調整区域の地域では、地区計画制度の質問が多くあったとお聞きしました。市街化調整区域では開発行為ができないとなると、どのようにまちづくりを行えばよいのでしょうか。市はどのような支援をしていただけるのでしょうか、教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 都市計画マスタープランの素案におきましては、市街化調整区域内にあっても、鉄道駅周辺や地域生活拠点周辺など利便性の高いエリアでは、市街化区域への編入や市街化調整区域内地区計画による地区計画制度を活用し、良好な環境と景観の保全を図りながら、地域コミュニティーの維持及び日常的な利便性の確保を図るものとしております。地区計画制度は、市街化調整区域においても開発行為が可能となる1つの手法でございます。 まずは、地域の方々が将来どのようなまちにしたいのかを話し合い、何なりと御相談をください。市としましては実現するための手法を検討し、できる限りの支援をしていきたいと考えております。 ◆15番(森ひとみ君) 今のお話で、地域のことは地域で考えていかなくてはならないと再認識をしました。市におかれましても、地域のために一層の御支援をお願いしたいと思います。例えば市街化調整区域における地域のコミュニティーの維持、まちづくりは地域で考えていくという必要がありますが、地域の活性化のためには例えば道の駅といった施設を誘致できるようにするなど、もう一歩踏み込んだ施策が必要ではないでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化調整区域でございますので、安易に開発を助長するような施策を行うことは難しいと考えておりますが、例えばインターチェンジ周辺においては、地域の振興に資する施設を誘導するための施策等を検討してまいりたいと考えております。 ◆15番(森ひとみ君) それでは、地区計画の中には道路や公園等の配置や規模とありますが、道路などの拡張も含め地域として意見がまとまれば、展望として伝え、協力を仰ぐことはできるのでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 繰り返しになりますが、地域の展望をお伝えいただければ、地区計画制度を含め実現する手法を検討してまいります。地区計画制度を活用する場合は、対象地区が出張所から半径500メートル以内であったり、面積が1ヘクタール以上といった要件や、権利者の同意要件などがございます。市といたしましても一歩踏み込んで、地域の方々とともに随時勉強会を開催するなどの協力をしてまいりたいと考えております。 ◆15番(森ひとみ君) 随時勉強会を開催していただけると聞いて安心しました。 では、説明会開催後、パブリックコメントを募集するとお聞きしていますが、今後の流れについて教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) この説明会を開催した後、市内の経済、交通、農業などさまざまな団体の代表者や大学の教授などで構成する策定委員会において、説明会における意見を踏まえて素案を作成いたしました。この素案について、12月16日から令和2年1月17日まで市民意見提出制度、いわゆるパブリックコメントを活用し、再度、市民の皆様からの意見を募集する予定でございます。意見の提出につきましては、公表する素案に関することであればどんなことでも可能であります。その後、都市計画審議会において諮問し、再度、策定委員会を開催し、最終案を作成してまいります。 ◆15番(森ひとみ君) では、そのパブリックコメントの提出方法について教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 提出方法は口頭ではなく記録に残る方法といたしまして、意見書を都市計画課へ持参していただくか、または郵送、ファクス、電子メールにて受け付けることとなります。 ◆15番(森ひとみ君) 今回の説明会により、地域の方は今後どうしていったらよいかを町内、連区を通じて考え、実行しようとしています。地区計画ができるかできないかは別として、地域の課題をみんなで考え、自分たちの生活をよりよいものにしていく、次に生きる子供たちのためにも必要だと思います。これをきっかけに各連区の方々が自分の地域を見詰め直していただければと思いますし、行政はぜひ市民の意見を取り入れて、より有意義なマスタープランの策定をお願いいたします。 これで1項目めを終わります。 これまでは市街化調整区域の開発について質問してきました。市街化調整区域のほとんどは農業振興地域となっています。ここからは市街化調整区域の農地にポイントを当てたいと思います。 まず、一宮市の農業について、市内の生産状況についてお尋ねいたします。主に何がつくられているのか、その割合についても教えてください。 ◎経済部長(服部宙史君) 一宮市の農産物生産状況につきましては、農林水産省が平成31年3月に公表した市町村別生産農業所得統計に記載がございますので、それによりお答えいたします。 それによりますと、平成29年の1年間で農業産出額が一番多かったのはお米で、出荷高は16億2,000万円、次いで野菜が15億2,000万円、そして観賞用の植物である花卉が3億7,000万円、畜産1億8,000万円となってございます。生産される地域についてでございますが、お米につきましては市内全域となっております。そして、野菜についてナスの主な生産地域が丹陽町と萩原町、大根は西成地区、白菜が朝日地区、ネギが千秋町、ホウレンソウが萩原町、西成地区になってございます。 ◆15番(森ひとみ君) では、スライドをお願いします。 先ほど言われましたのを円グラフにしてみたんですけれども、米と野菜がほぼ同じ80%以上を占めているんです。地産地消とよく言われますが、地産地消とはその地域で生産された農産物をその地域で消費すること、また、それを通じて消費者と生産者を結びつける取り組みのことを言います。一宮市内の自給率はどうなっていますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 農林水産省が公表した資料によりますと、平成29年度の自給率は、カロリーベースになりますが国全体で38%、愛知県は12%でございました。一宮市の自給率についてのデータは公表されておらず、確認をいたしましたが詳細は不明でございました。ただ、市内で出荷される野菜の大半は愛知西農業協同組合を通じて全国に出荷されており、その現状を見ると、自給率はそれほど高くないのではと推測されます。 また、御紹介いただきました地産地消については、現在、愛知西農業協同組合が産直広場や支店で地場野菜の販売を行うなど取り組んでございます。また、ことし8月28日には本庁舎夢織り広場で、女性農業者グループが一宮市が実施した野菜プロジェクトのプレイベントとして地場野菜の直買を行い、好評を博しました。 ◆15番(森ひとみ君) では、次に耕作放棄地、休耕地と呼ばれる農地についてお尋ねします。 現在、耕作放棄地と言われる農地はどのくらいありますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 耕作放棄地につきましては、毎年実施している農地の利用状況調査で確認しており、直近の結果として、平成30年の耕作放棄地の面積は、市内全体で23.4ヘクタールとなってございます。耕作地全体は2,870ヘクタールですので、割合としては0.82%を占めているということになります。 ◆15番(森ひとみ君) では、その推移はどうなっていますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 先ほど御説明した調査結果で、平成28年度は41.4ヘクタール、平成29年は25.8ヘクタールとなっており、年々減少してございます。平成28年と比べて大きく減少してございますが、これは平成29年度に農業委員会の体制を見直し、その際に新設した農地利用最適化推進委員が農業委員と連携して、農地パトロールや農地の利用状況調査、相談等を精力的に行った結果というふうに認識してございます。 ◆15番(森ひとみ君) スライドをお願いします。 平成29年度版いちのみやの農業にある資料によりますと、一宮市の経営耕地総面積は平成12年から平成27年の15年間で33.3%減少しており、そのうち田については22.4%、畑については56.3%の減少となっています。また、農家数も平成12年には5,610戸だったものが、平成27年には4,442戸、1,168戸の減少、そして農業就業人口では、平成12年4,661人だったのに対し、平成27年では2,113人と2分の1以下になっていることがわかります。 先ほど耕作放棄地が減少しているとの答弁でしたが、私たちが日常生活の中で目にするのは、耕作しなくなった田んぼであったり、草が生い茂ってしまっている畑だったりするわけで、市民の方からは今後、耕作放棄地がふえていくのではないかと心配の声が聞かれます。恐らく耕作放棄地としてカウントされていない農地もあるのではないでしょうか。この耕作放棄地の現状に対して、市はどのような対策をとっていますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 先ほど御説明いたしました農業委員会の体制強化のほか、一宮市でははつらつ農業塾を開講したり、あるいは新規就農者や高齢となった農業従事者の後継者が就農するいわゆる親元就農者に対する支援事業を実施したりして、農業の担い手不足の解消に努めており、それにより耕作放棄地を減らせたらというふうに考えてございます。 ◆15番(森ひとみ君) そうですね。一宮市6次産業化・地産地消推進計画が策定され、はつらつ農業塾には担い手育成コース生きがい農業コースがあり、それぞれに目標と実践プランが掲げられています。今までに何名の方が育成されましたか。 ◎経済部長(服部宙史君) はつらつ農業塾は平成20年度から始まり、これまで担い手育成コースで延べ55人の方、生きがい農業コースは延べ463人の方が塾を卒業されました。そのうち担い手育成コースについては、平成26年度からカリキュラムをより新規就農に結びつくよう変更したため、変更後の卒塾生8人は全員、大根やナス等の出荷組織に加入して、農業に従事されてございます。変更前の卒塾生と合わせると10名の方が専業農家になり、農業の新たな担い手として活躍されてございます。また、生きがい農業コースの卒塾生についても、地域の朝市への出店や保育園での野菜づくりでの支援などで活躍をされてございます。 ◆15番(森ひとみ君) 私の住んでいる地域にも、農業塾を修了された方が何名かみえます。そして、自分でつくられた野菜などを地域の朝市に出店されたりしています。そうした中で、担い手は少しずつふえているのかもしれませんが、農地を持っている市民の方から聞こえてくるのは、高齢になり耕作ができない、子供たちは遠方に家を建てて住んでおり、もう戻ってこないため後継者がいない、土地は売ることはできず困っていると言われます。自分で耕作ができないため、今は人に頼んで耕作をしてもらっているけれども、固定資産税を払い、宮田用水に利用料を払い、といって自分の土地で収穫したお米がもらえるわけではなく、出費のみ、人に頼まずほかっておけば雑草が生え、その草刈り、処分にもお金がかかります。つまり何もしなくても費用はかかるということです。 年金生活の高齢の夫婦、またひとり暮らしの方には、将来のことを考えると切実な問題です。市街化調整区域は市街化を抑制する区域であり、原則、建物を建築できません。売却することもできません。後継者のいないこういった不安を抱えている方々は、今後どのように考えていけばよいのでしょうか。愛知県で行われている愛知県農地中間管理機構というのがありますよね。それについてわかりやすく教えてください。 ◎経済部長(服部宙史君) 愛知県農地中間管理機構は、地域内に分散した農地を整理するため、高齢で農作業ができないなどの理由で農地を貸したい農家から農地を借り受け、それを整理、集積・集約化して、まとまりのある形にして、担い手となる農家へ貸し付けることを行ってございます。愛知県農地中間管理機構への御相談は、市の農業振興課や愛知西農業協同組合の各支店で行ってございます。 ◆15番(森ひとみ君) その農地中間管理機構を利用した場合、その貸し手、借り手のメリットはどんなものがありますでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 貸し手のメリットといたしましては、同機構は公的な機関であること、直接賃借料を受け取ることができること、そして契約期間が終了した後は確実に農地が戻ることなど、安心して貸し付けられる点が挙げられます。さらに、集約状況などの要件を満たせば、機構集積協力金が交付され、固定資産税ほかの税制面での優遇措置が適用されるなどのメリットもございます。 また、借り手にとっては、まとまった農地を借り入れることができるので、農作業の効率化とコストダウンが可能となり、さらに長期に借りられることで経営の安定につながる、そういったことがメリットでございます。 ◆15番(森ひとみ君) つまり、借り手と貸し手のマッチングということですね。 将来的に売買も可能なのでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 先ほど御説明いたしましたが、契約期間が終了すれば農地は貸し手に戻ってまいります。その後に農地法に規定する売買許可の手続を行い、認められれば売買することは可能ということになります。 ◆15番(森ひとみ君) では、次に市街化区域についてお尋ねいたします。 現在、市街化区域内でも生産緑地地区制度に基づき、農地として使用されている土地があると思います。どのくらいあるのでしょうか。 また、市街化区域の農地は経営耕地面積--先ほどの面積ですね--に含まれていますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 市街化区域内で生産緑地として使用されている農地は、平成31年1月現在で125.0ヘクタールでございます。また、市街化区域内にある農地は、農家が経営する田畑など耕作地である経営耕地に該当し、統計上もその面積に含まれます。 ◆15番(森ひとみ君) 30年が経過し、その生産緑地地区制度の見直しがあるというふうに聞いていますが、詳しく教えてください。 ◎経済部長(服部宙史君) 生産緑地は1992年に生産緑地法で定められた土地制度の一つで、市街化区域内の一定規模以上の農地が対象になります。申し出者は当該緑地を最低30年、農地、緑地として維持することを条件に、固定資産税ほかの優遇措置を受けられるという制度でございます。当該指定を受けた農地は30年を経過する2022年以降、生産緑地を解除していつでも宅地化できるようになりますが、その一方で税の優遇措置もなくなり、固定資産税額が上がる、あるいは相続税の納税猶予が受けられなくなるなどの問題に直面することになります。 そこで、平成30年4月に特定生産緑地制度が施行され、生産緑地指定から30年を経過する生産緑地は、その取り扱いを10年単位で延長することが可能となりました。 ◆15番(森ひとみ君) たしか、旧一宮市と旧尾西市の区域は令和4年12月4日にその日を迎えるということですので、そのまま続ける場合は特定生産緑地となり、10年ごとに延長し、解除した場合は市街化区域ですから納税額がふえるということになります。担い手の高齢化を考えると、宅地として売却することも考えられますよね。 そのほかに買取り申出という制度があると聞きました。この手続についても教えてください。 ◎経済部長(服部宙史君) 生産緑地の買取り申出制度とは、生産緑地地区の指定から30年を経過、あるいは特定生産緑地制度により延長してから10年を経過した場合、そのほかその土地を主に耕作していた方が亡くなったり、病気などで耕作することができなくなった場合に、市に対して生産緑地の買い取りの申し出をすることができるという制度でございます。申し出があったときは、一宮市は市として当該生産緑地を公共施設等の用地として買い取るか買い取らないかを判断いたします。愛知県にも同様の趣旨の照会を行い、買い取らないと仮に判断した場合は、他の農業従事者に農地あっせんをいたします。そして、どこからも買い取り等の申し出がなかった場合は、申し出日から3カ月後に生産緑地の行為制限を解除し、当該土地は宅地等への転用が可能というふうになります。 ◆15番(森ひとみ君) 市街化区域の生産緑地が減少して宅地化が進めば、税収はふえるかもしれませんが、耕地面積は減ることになります。今後の農業振興に対する考え方、全国的に問題となっている耕作放棄地について、市としての考え方、また市民への対応についてお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 生産緑地に関しましては、先ほど御説明した特定生産緑地制度導入のほかに、既存制度で規定されている対象面積を500平米から300平米に緩和いたしました。そして、平成30年度からは毎年新規の受け付けを開始するなどで、その確保に努めているところでございます。 今回、議員より耕作放棄地やあるいは高齢化など、農政の抱える課題について御質問をいただきました。それを克服するために大切になるのは、基本にはなりますが、農業振興の施策を地道に積み上げていくということではないかというふうに考えてございます。例えば一宮市では、ことし8月に愛知県が県民の野菜摂取不足解消を提唱したことに呼応して、いちのみや野菜プロジェクト、「831」と書きますが、野菜プロジェクトを実施いたしました。プレイベントとして11階の食堂、サンライズにて8月26日から1週間、あいちサラダめしを提供し、また、先ほど御紹介したとおり、女性農業者グループが地場野菜の直買を行いました。 そして、野菜の日として設定した8月31日には、愛知西農業協同組合の産直広場、南小渕店で同組合や一宮市畜産組合、一宮地方総合卸市場の大協青果株式会社などの協力を得て、野菜スムージーの試飲、地場の蜂蜜を使ったかき氷の提供などのイベントを実施し、大いに盛り上がりました。農業の6次産業化にもつながるようなこうした取り組みほかを今後も多角的に実施していきたいというふうに考えてございます。 農地は農産物、食料の生産という基本的な役割のほか、洪水防止などの多面的な機能を有しており、また、心安らぐ景観も創出してございます。一宮市の優良農地を少しでも保全し、次世代に継承していけるよう、地道に農業振興を図ってまいりたいというふうに考えでございます。 ◆15番(森ひとみ君) いろいろなことで市が取り組みをされているということがよくわかりました。 しかしながら、市街化区域であれ市街化調整区域であれ、現実に農業の担い手が減少しており高齢化しています。特に多いのは後継者不足。子供がいない、子供はいるが遠方に住んでいてこちらには戻ってこない、相続はしたが農業はしないなど、耕作放棄地となる要因は多々あります。また、相続に相続を重ね、所有者が不明という農地もあるようです。そうした農地はいずれ荒廃農地となってしまいます。荒廃農地とは現在耕作されておらず、耕作を放棄したことにより荒廃し、客観的に見て作物の栽培が不可能となっている農地のことです。そうなる前に、農地中間管理機構の制度など活用してほしいと思います。不安を抱えている市民の方は多くいらっしゃいますので、行政はそうした制度があることをもっと市民の方に知らせてほしいです。 そして、先ほどの答弁にもあったように、農地には多面的機能、役割があります。農地を活用していかに自然、生活環境を守れるか、都市計画マスタープランの中にも農業景観の保全とありますが、私たちが生きていく上で農業はとても大切だと思います。市内には小規模な自給的農家が多いようですが、農業塾を修了した担い手を活用し、法人化して一宮市の特産品の生産量をふやすこと、そして地産地消に力を入れ、市内の子供たちの給食を豊かにする。あるいは、まとまった農地を農業系の企業に誘致できれば、耕作放棄地が減少することにもなり、それが6次産業化にもつながれば、もっと未来が明るくなるのではないかと思います。 では、これで2項目めを閉じます。 では、最後の項目になります。今まで都市計画マスタープランについて、市街化調整区域における地区計画、また農業振興地域の活用について質問してきました。最後に、2021年に中核市となる一宮市の駅周辺のまちづくりについてお尋ねします。 平成21年6月に策定された都市計画マスタープランですが、平成29年に部分改定が行われました。駅周辺区域についてどんな部分改定があったのか教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 改定の内容についてですが、リニアインパクトやi-ビルの整備効果を生かした民間開発の促進を図るため、土地の高度利用の促進を目指し、指定容積率の見直しを追記いたしました。 ◆15番(森ひとみ君) スライドをお願いします。 平成29年の都市計画マスタープランの改定を経て、平成30年10月には駅周辺の地区計画により容積率の緩和、対象地域などが変更されました。それがこちらの図になります。容積率400%だったところが容積率600%と変更され、対象地域も広がりました。この赤い部分がそうですね。その後、何か変化はありましたか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 一宮駅前の宅地において、平成31年の地価公示価格が全国11位の上昇率となりました。また、事業者より容積率の緩和に応じた建てかえの相談を頂戴しております。 ◆15番(森ひとみ君) 尾張地域の中核都市である本市の顔となる一宮駅、その駅周辺を活性化させなければ人は集まってきません。公共交通も駅がにぎわいあふれる場所になれば、利用者もふえるはずです。放射型公共交通ネットワークとして一宮駅に集まるバス路線も、魅力ある駅周辺のまちづくりができれば、今まで以上に集客ができると思います。もっと一宮市のまちを変えるんだという意識を職員の方に持っていただいて、積極的に開発に取り組んでいただきたい。例えば専門知識を持ったプロジェクトチームの結成、民間のデベロッパー等の活用、委託など、今後に向けてそういったお考えはありますでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 一宮駅周辺は一宮市の顔であり、この地域の活性化は一宮市全体の活性化においても、非常に重要であると考えております。昨日の岡本議員の一般質問でお答えいたしましたとおり、今後はウォーカブル推進都市として歩行者目線のまちづくりを行うことによって、地域の活性化を進めていきたいと考えております。この事業を推進していくためには、議員のおっしゃるとおり、官民一体となって取り組む必要があると考えております。そのため、地域の調査や関係者間の調整等を行うコーディネート業務の委託を検討しているところでございます。 ◆15番(森ひとみ君) 早急に検討して、実行していただきたいなと思います。 一宮駅はJRそして名鉄と複合駅であり、毎日10万人以上の方が行き交います。そして、i-ビルを利用される人を含めれば、それ以上となります。駅周辺の開発はこれからの長期の展望になると思いますが、災害時、帰宅困難者が集まってくることも想定される場所ですので、そういった意味でも駅前周辺は平で広いスペースが確保されることを考えて、開発していただきたいなというふうに個人的には思っております。 ウォーカブル推進都市、歩行者目線のまちづくり、すてきだと思います。居心地がよく、歩きたくなる町なかというのがウォーカブル推進都市とのことです。2021年市制施行100周年を迎える一宮市、キャッチフレーズに「いちばんだいすき。一宮」というのがありましたが、これをみんなで大合唱できるぐらい行政もまちづくりに動き出してください。何事も市民への呼びかけ、働きかけを怠らず、職員、市民の気持ちが一つになって、一宮市を居心地のよいまちへよろしくお願いいたします。 ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯いろいろな方が一宮市をよくしようということで質問されていると思いますので、みんなの意見を心にとめていただいて、よろしくお願いしたいと思います。 それでは、これで私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(太田文人君) 暫時、休憩をいたします。                            午前10時16分 休憩                            午前10時25分 再開 ○議長(太田文人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 1番、本山廣次君。     (1番 本山廣次君 登壇 拍手) ◆1番(本山廣次君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 9月の一般質問ではi-バス路線を延長することはできないかお伺いしましたが、バスやタクシードライバーの人手不足に伴い、i-バスやi-バスミニなど、規模の拡大は困難であるとのお答えでした。 そこで、これから迎える超高齢社会の移動手段を考えた場合、公共交通とまでは言えないかもしれませんが、バスやタクシーでカバーし切れない地域の公共交通を補完する新たな移動手段として、地域住民によるボランティア輸送といった形の移動手段に活路を見出すことはできないのかと考えます。 まず最初に、地域における移動手段について質問します。 先日、岩手県北上市のお話を聞く機会がありました。北上市ではバスやタクシー等の公共交通での対応が困難な地域において、運行形態は地域によりさまざまですが、それぞれの地域住民が中心となり、みずからの地域のニーズに応じた運行内容を主体的に決定し、地域の方の輸送を行っている地区があるとのことです。運行経費は市の補助対象となり、内容に応じて金額は異なるものの、地域が利用促進にも主体的に取り組むことを条件に、市は地域と契約書を交わした上で、関係機関との調整や助言、補助を行っています。 実際に行われている取り組みとしましては、地域の自治会が主体となって運行内容を決め、運行を委託されたNPO法人が地域から募った住民ドライバー個人の車を使って、道路運送法の許可をとった上で有償の送迎を実施しています。また、燃料費や人件費等、運行に係る経費については、上限はありますが、市の補助を受けることができるそうです。こういった制度があることで、地域のことは地域でという機運が高まり、地域ニーズに応じた取り組みに発展していったのではないかと思います。 そこで、お伺いします。 北上市では住民が主体となり、道路運送法の許可を取得して住民の輸送を行っているとのことですが、一宮市においても住民が主体となり、このような輸送を行うことは可能なのでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 議員から御紹介いただきました北上市のように、NPOなどが自家用車を使い、有償で運送を行う場合には、道路運送法に基づく許可が必要となってまいります。中部運輸局に確認いたしましたところ、この許可はいわゆる過疎地や中山間地などでバスやタクシーなどの対応できる輸送手段がない場合、あるいは事業として成立しないことが交通事業者を含め関係者の共通認識となっている場合など、一定の条件のもとで限定的に認められるものとなっております。 当市におきましては、バスの事業者を初め複数のタクシー事業者がございますので、このような条件には該当せず、有償での輸送は困難であるというふうに考えております。 ◆1番(本山廣次君) この輸送とは別に、北上市では北上川を挟んだ市東部の山間部にある黒岩地区という地域で、9月定例会の一般質問でも取り上げました互助、すなわち助け合いの観点から地域住民の方がボランティアドライバーとなり、無料で地域にお住まいの方の送迎を行うという取り組みを始めたということを伺いました。この黒岩地区では、市街地と連携する市のコミュニティバスがあるものの、バス停から離れた地域からの利用がしづらく、高齢者を初めとした移動手段を持たない方の移動が課題となっていたことから、この地区の自治振興会が中心となって、問題を解決するため検討を行う中で、地域の自動車販売会社から送迎に使う車両を無償で借り受ける協力を得ることができ、地元のNPO法人に運行を委託する形で、地域から募った住民ドライバーがこの車を使って送迎を実施しています。 運行は毎週月曜日と木曜日の週2日、1日3便で利用を希望する前日3時までに予約が必要ですが、地区内の移動は決められた場所はなく、どこでも乗りおりすることができます。地区外に行くことはできませんが、市街地へ行く際には最寄りのコミュニティバスの停留所との間を利用することができ、また、自治振興会事業の開催に合わせ、地域ターミナルと呼ばれる施設等への臨時便の運行もあるとのことです。 黒岩地区での輸送は先ほどの事例と異なり、道路運送法の許可や登録を受けることなく実施しているもので、今回は実証運行との位置づけで9月30日から来年の3月まで運行を行い、利用状況を踏まえて来年度以降の運行について検討するとのことでした。まだ実証実験の段階ですが、黒岩地区では道路運送法の許可や登録を受けることなく、地域住民が主体となりNPOに委託する形で運行を行っています。また、その輸送は地域の住民が無償のボランティアとして行うという形で運行しています。本市でも社会福祉法人の送迎用車両を活用して、無料の買い物送迎を行っているところもあるということは承知しておりますが、このように地域住民が主体となって無償で運行しているような事例は本市ではありませんか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 議員から御紹介いただきましたように、社会福祉法人による無償の買い物送迎が実施されているということは承知をしておりますけれども、本市におきまして北上市黒岩地区の事例のように地域住民が主体となり、無償で無料の送迎サービスを行っているというような事例はお聞きしたことはございません。 ◆1番(本山廣次君) 残念ながら現段階では市内にはこういった事例はないとのことですが、恐らく大半の方がこういった形の輸送方法があるということすら御存じないのではないでしょうか。ボランティア輸送への取り組みを進めるためには、まずこういったことも選択肢としてあるということを広く情報提供を行い、多くの方に知ってもらうことが必要だと思います。その上で、人材育成のための支援を行うことが必要になってくるのではないかと考えます。北上市では、住民が主体となった取り組みに対する補助制度があることで、地域のことは地域でという機運が高まり、ボランティア輸送といった取り組みに発展していったのではないかと思います。 今、御紹介したように、この黒岩地区で実施されているボランティア輸送は、道路運送法の許可や登録を受けることなく実施しているとのことですが、ボランティアによる輸送を行うとした場合、どういった実施内容であれば可能となるのかお聞かせください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 利用者から料金の負担を求めず、かつ無償のボランティアドライバーによる輸送であれば、御紹介いただきました北上市黒岩地区のように、道路運送法に基づく許可や登録は必要ございません。 なお、無償運送といえども、ガソリン代など受け取ることができるものもございます。これらの範囲につきましては、国土交通省からの通達「道路運送法における許可または登録を要しない運送の態様について」、この中に示されておるところでございます。 また、北上市のように市が運行経費に対する補助を行う場合、ガソリン代や道路通行料、駐車場料金のような輸送行為が行われた場合のみに発生する実費相当分までであれば、補助を受けることは可能となりますが、ドライバーの人件費や報酬に対する補助は受けることはできないというふうにされております。 ◆1番(本山廣次君) 利用者から料金をとらないか、あるいは実費相当分までであり、ドライバーも全くの無報酬であれば、許可や登録は不要であるということですが、北上市のケースでは利用者は無料で、ドライバーも完全無償で実施しております。任意保険も含めた送迎車輌は地域企業から無償で提供していただけたため、地域や市はガソリン代のみ負担することで済み、大きな金額を要せず実施できているのではと思いますが、一般的にはボランティアドライバー個人が所有する車を使って輸送することが現実的だと思います。 課題となることとしまして、事故等の不測の事態に対応する任意保険が挙げられますが、市内の社会福祉法人による買い物送迎での任意保険は、実施町内会で負担していると聞いています。ましてやドライバー個人の保険での対応となってしまうと、心理的にも大きな負担となってしまうことも考えられます。せめて任意保険については、ドライバー個人に負わせるのではなく市が援助を行うことで、費用的な面だけではなく、心理的な負担軽減を図ることができるのではないかと思います。 先日、ボランティアドライバーが所有する車で移動サービスを行っている間の事故に対し、行政やNPOが保険契約者となり、事故時の補償を受けることができる移動支援サービス専用自動車保険という保険を活用し、ボランティア輸送を行っている事例もあることがニュースで取り上げられていました。 スライドをお願いします。 移動支援サービス専用自動車保険を簡単に説明させていただきますと、契約者記名被保険者は行政やNPOなどの移動支援サービス提供団体となり、対象自動車は登録ドライバー等が所有する自動車、そして対象事故は移動支援サービスのために自宅を出発したときから自宅に帰着したときまでの間に発生した事故となります。登録ドライバーがみずから所有する自動車を移動支援サービスに使用している間の事故については、移動支援サービス専用自動車保険から優先して保険金を支払うことになるため、この自動車保険の補償する範囲においては、登録ドライバー自身が契約している自動車保険を使用する必要がなくなります。 スライドありがとうございます。 大勢の方とまではいかないにしても、外出に困っている方の外出支援としてボランティア輸送を広げていくため、こういった経済的な支援を初め広く知ってもらうための情報提供や、人材育成を進めていくことも必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) ボランティアによる輸送は、公共交通を補完するための選択肢の一つになり得るものとして期待をしているところでございます。 先ほどお答えいたしましたように、本市におきましては自家用車を使った有償による運送は困難でございますが、北上市黒岩地区のように許可や登録が不要である無償ボランティアによる輸送であれば、実施も可能となるのではないかというふうに考えております。 一方、ボランティア輸送というこれまでにない新しい形の移動手段では、どういった条件を満たす必要があるのか、また、本市にふさわしい形はどうあるべきかなど、検討しなければならない課題も多くございます。 御紹介いただきました北上市における取り組みを初め、他市での事例を参考にするとともに、情報提供や人材育成なども含めまして、今後、研究してまいりたいと考えております。 ◆1番(本山廣次君) 経済的な支援、そして市民の皆様に知ってもらえるよう、しっかりと情報提供をしていただきたいと思います。 あと、北上市では乗り合いタクシーの運行をしている地区が相去地区、和賀地区、稲瀬地区と3地区ありまして、以前は停留所でしか乗車できなかったため、利用者も少なかったそうですが、タクシー事業者の運賃を一律ではなく、タクシー事業者規定の距離に応じた運賃を算出する方法で、最高150万円までの補助をするかわりに自宅まで迎えに行くことを条件としたことで、利用者もふえたとのことです。 相去地区では日曜、祝日、年末年始を除く毎日1日4便で、行き先は市役所、スーパーや百貨店、病院、駅、郵便局など指定9カ所で運賃は500円から700円。和賀地区では日曜、祝日、年末年始を除き、エリアが4つありまして、エリアによって違いはありますが週2日から3日で、1日行き帰り往復4便、行き先もエリアによって違いはありますが、コミュニティセンター、市役所、駅、バス停、郵便局、JAなどの指定場所で、運賃は大人200円、小学生及び障害者手帳提示の方は100円、入学前児童は保護者1名につき2名まで無料。稲瀬地区では日曜、祝日、年末年始を除く月、水、金曜日の週3日で、1日3便、行き先は稲瀬地区交流センター1カ所、運賃は200円、障害者手帳提示の方は100円、未就学児は保護者1名につき2名まで無料ということになっています。 このように、地区によって利用方法、運行日、運行時間、運賃、行ける場所もそれぞれ違います。i-バスミニも自宅から乗車できて、行き先は指定されていたとしても、市役所、病院、スーパーなどに行くことができれば、市民の皆様も助かるのではないでしょうか。北上市のように地域のニーズに合った運行内容とすることや、自宅からの利用を可能にすること等も検討していただけたらと思います。 また、一宮市の大和町の氏永地区で、社会福祉法人によるスーパーマーケットまでの買い物支援輸送が11月の3回の実証運行を経て、今月、12月から始まったとのことです。これで市内での社会福祉法人による買い物支援輸送は、7カ所実施されていることになります。一宮市全体での移動手段はもちろんですが、地域における移動手段を行政と地域でしっかり意見交換して、それぞれの地域に合った形で確立できることを切に願いまして、この項の質問を終わらせていただきます。 次に、尾州ブランドについてです。 一宮市を中心とする尾張西部地域は、古くより繊維産業で栄えてきましたが、明治中期の濃尾大地震で大打撃を受け、それを機に全国に先駆けて毛織物の生産に取り組み、先人のたゆまぬ努力のもと、イタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールドと並ぶ世界三大毛織物産地に成長しました。特に一宮市とその周辺地域は、かつて織物工場を初め繊維関連の工場が建ち並び、言わずと知れた繊維のまちでしたが、現在は町並みも変わり、尾州の生地の素晴らしさを市民の皆様が実感する機会が減ってきたように思います。 一宮市におきましては、まち・ひと・しごと総合戦略を策定し、活力あるまちづくりのため、全庁的にさまざまな事業に取り組んでいます。その中で国の地方創生交付金を活用した事業として、尾州テキスタイル産業のブランド化に取り組んでいますが、特に尾州のブランドを広く発信していく取り組みについてお尋ねします。 スライドをお願いします。 まず、一宮地場産業ファッションデザインセンター、通称FDCと呼ばれていますので、以下FDCと呼ばせていただきます。 このFDCのホームページを見ますと、尾州ブランドを発信する尾州マークを商標登録し、その使用方法についての説明が掲載されています。この尾州マークの誕生の経緯をお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 平成24年度にFDCが実施した産地プロモーション事業の中で、尾州産地の企業とアパレルブランドがコラボして生み出した衣装のステージ発表を行いました。そのときに尾州産地を表現するマークとして誕生したのが、この尾州マークでございます。一目でわかりやすく伝えるために考案したこのロゴに、イベント終了後も使用したいとの希望や問い合わせが多く寄せられたため、平成28年度には使用規程を設け、運用を開始しているということでございます。 ◆1番(本山廣次君) もう一度、スライドをお願いします。 尾州マーク、ウールの「毛」という文字も入っていますし、なかなかおしゃれなマークで個人的にはかなり気に入っております。この尾州マークの認証を受けるための使用規程、基準はどのようなものですか。 ◎経済部長(服部宙史君) 尾州マークの認定を受けるためには、2つの条件をクリアすることが必要になります。1つ目には、織物または編み物、そして整理加工の2つの工程が尾州産地で行われた製品であること、もう1つは尾州産地で培われた技術的な優位性や高い意匠性を生かし、ものづくりのストーリーを消費者に伝えることができる製品であることでございます。 ちなみに尾州産地の範囲とは、尾張西部地域、名古屋市、北名古屋市、清須市、そして岐阜県羽島市を中心とした西濃地域になります。 使用を希望される方は申請書類をFDCに提出し、審査を経て仕様認証を受けることが必要になりますが、承認されれば商標の使用が可能になるということでございます。 ◆1番(本山廣次君) 昨今、百貨店やショッピングモールなどで、尾州マークを目にする機会がふえたと思います。地域が誇るブランドとして、より高級な衣料品についていてほしいと願う声も聞こえてきます。尾州イコール高級というブランドイメージを消費者に訴えるための取り組みがあればお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 尾州製品として使用される素材は、産地の技術者が長年研さんを積み、あるいは感性を磨いて生み出したもので、さまざまなアイテムの素材として重宝されてございます。認証製品の品質は基本的に担保されているというふうに考えており、現在はFDCのネットワークを通じて、大手百貨店や有名アパレルブランドの製品に尾州マークの確かな品質をPRして、採用されるようプロモーション活動を展開してございます。購入された方にその品質を実感してもらい、高級なイメージを持つブランド名として尾州マークが認知されるのが望ましいというふうに考えて、取り組んでいるところでございます。 ◆1番(本山廣次君) 尾州ブランドを広く世の中の人に知っていただくためのPR事業は、具体的にどのような事業を展開していますか。 ◎経済部長(服部宙史君) 一宮市では平成27年度以降、地方創生ほかの国の交付金制度を活用して、尾州ブランドの発信事業を進めてございます。ことし10月には高島屋との取り組みにより、高島屋新宿店の催事時期に女優の田丸麻紀、長谷部健渋谷区長をお招きし、中野市長とのトークショーを開催し、また、PR展示を行いました。そうした模様は関東圏でテレビ放送され、尾州の生地の魅力を首都圏でPRできたというふうに考えてございます。 また、その前になりますが、2月には一宮市総合体育館にて総合展「THE尾州」を開催し、そのイベントとして、プライベートでも尾州ブランドを御愛用いただいているという女優の草刈民代に、グランプリの生地を使用した衣装をまとってランウェイを歩いていただきました。総合展「THE尾州」につきましては今年度も2月に開催いたしますが、尾州の魅力に親しんでいただくためのイベントや展示を用意し、報道機関等に情報発信をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆1番(本山廣次君) 次に、人材育成についてお尋ねします。 繊維産業が長く厳しい状況にさらされる中、繊維産業に携わる人材の高齢化が進み、ものづくりの担い手、若手の人材が不足していると聞いています。品質の高いものをつくる技術が伝承されなければ、産地の未来は非常に危ういと考えています。 この状況を打開する施策、事業について、その内容をお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 繊維産業を担う人材育成の取り組みとしては、FDCにおいて実施しているものづくりリレー、翔工房、尾州インパナ塾がございます。ものづくりリレーは尾州産地への就業を目指す、または深くかかわりを持つことを希望する学生を対象に、FDCが委託した織布工場、織布とは布を織るという意味でございますが、その工場での実践指導を行うもので、取り組みを通じて後継者育成を図るものでございます。今年度は5名の方が参加し、ことし学校を卒業予定の3名は尾州産地企業での就職が決まる、もしくは現在、就職活動中というところでございます。他のお二人は在学生となりますが、尾州産地への関心が非常に高まったというふうに聞いてございます。 次に、翔工房、翔というのは羽ばたくという意味でございますが、これはファッション産業の次代を担う学生を対象に尾州産地の技術者グループで組織されたFDC匠ネットワークが講師となり、生地づくりの企画から製造までを指導し、尾州のものづくりを体感してもらうという内容になっており、今年度は26名の方が参加されました。 尾州インパナ塾事業は、尾州産地で働く若手人材を対象に、関係団体や大学などが連携して、座学、実習、工場見学、試作開発実習を実施しており、今年度は18名の方が参加してございます。 これらの事業の内容は、さきに御説明いたしました来年2月開催の総合展「THE尾州」にて常設展示してPRし、特に翔工房はショー形式での発表会を行います。いずれの事業も着実に成果が上がっており、来年度以降も継続して実施する予定ということで、市としても協力していきたいというふうに考えでございます。 ◆1番(本山廣次君) 先日、11月23日、西萩原にある木玉毛織の工場敷地で「びしゅう産地の文化祭」という催しが実施され、私も訪問しましたが、大変盛況ですばらしい催しでした。この催しは、尾州の繊維関連メーカーの若手が集まった尾州のカレントという自主活動グループが主体となって実行委員会を組織し、毛織工場の工場見学や地場の素材を使用した繊維製品などの販売会を行い、来場者は2,000名を超えたと聞いています。 こうしたグループへの支援を含め、尾州の若手の人材育成や発掘のために計画している事業があればお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 文化祭には私も参加をさせていただきまして、盛況さに非常に感動したところでございます。 FDCでは御紹介いただきました「びしゅう産地の文化祭」の開催を通じて、尾州のカレントへの支援、協力をしてございます。ただ、基本的には「びしゅう産地の文化祭」、今回の催しにつきましては、同カレントのメンバーの皆さんが資金回収から会場の手配まで自主的に活動し、成し得たものというふうに認識してございます。今後、こうした活動が活発に行われるようになればというふうに思いますが、その場合、FDCやネットワークを生かしたサポートを自主性を損なわない範囲で、今回のように行うということが望ましいのかなというふうに認識してございます。 来年度開催の総合展「THE尾州」では「ビジョンズ」と銘打ち、一宮高校や修文女子高校の生徒を初め、愛知県内の大学や専門学校の皆さんによるファッションショーを行う予定でございます。会場には若手人材の育成、発掘に意欲的な市内繊維関連企業の企業PRブースを設けて、若者たちと産地企業との出会いの場としても活用していきたいというふうに考えてございます。 議員がおっしゃるとおり、地元の繊維産業の後継者不足は喫緊の課題となっておりますので、市といたしましてもFDCをサポートして、積極的に事業展開していきたいというふうに考えてございます。 ◆1番(本山廣次君) 尾州産地は糸から織物になるまで、紡績、撚糸、製織、染色、整理と分業制のため、それぞれに高い技術力を持ち、多種多様な生地を生み出すことができます。この尾州産地を継承していくためにも、尾州ブランド、尾州マークをしっかりPRしていただきたいと切に願います。 きょうから市役所1階ロビーで、2月に開催されます総合展「THE尾州」の告知パネルが設置されております。また、フェイスブック、ツイッター、LINE、インスタグラム、ユーチューブなど、国内で8,000万人、全世界で35億人を超えるユーザー数と言われているSNS、ソーシャルネットワーキングサービスからの情報発信、それからテレビコマーシャルでのPRも検討していただけたらと思います。特にSNSからの発信には力を入れていただくようお願いいたします。 尾州マークのポスターにつきましては、百貨店やショッピングモールだけでなく、飲食店などでも時折見かけます。もっともっといろいろな場所でポスターを張っていただいてPRしていただき、また、FDCが展開している若手の人材育成、発掘の事業や展示会、イベントなどもしっかり展開していただいて、皆さんに興味を持っていただければ、尾州産地の未来にも楽しみが出てくるのではないでしょうか。 最後に、皆様方にも尾州ブランドのPRをお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(太田文人君) 暫時、休憩いたします。                            午前10時58分 休憩                             午前11時7分 再開 ○議長(太田文人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 8番、小林けいめいさん。     (8番 小林けいめい君 登壇 拍手) ◆8番(小林けいめい君) 議長のお許しを得まして、通告どおり12月定例会一般質問をさせていただきます。 初めに、本日、2項の子供たちにかかわる質問をさせていただきますが、とても重要な課題だと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 近年、ADHDを初めとする発達障害のある疑いのある小・中学生の割合は、全国で6.5%だと聞いております。教室の中ではさまざまな困難を抱えて生活していることが想像されます。小学校ではそうした子供たちへのきめ細やかな支援体制が不可欠だと思います。発達障害のある子供たち及びその疑いのある子供たちの支援について質問をさせていただきたいと思います。 まずは、一宮市の小・中学校で、発達障害などにより特別な支援の必要な子供はおおよそ何人ほどいらっしゃいますか。 ◎教育長(高橋信哉君) 今年度の5月に行いました特別な支援を必要とする児童生徒の実態調査、これは約80項目のチェックリストにより判定をいたします簡易の調査でございますが、その調査によりますと、市内小学生約2万1,000人おりますが、うち800人ほど。中学生は、生徒数が1万1,000人ほどでございますが、そのうち約200人ほど。合わせますとおおよそでございますが、1,000人ほどが特別な支援を必要とするというようなことでございます。 ◆8番(小林けいめい君) 小・中学校合わせて約1,000人もの子供たちに特別な支援が必要であるということがわかりました。これはかなり多い人数ですが、市内の小・中学校では1クラス当たり何人ずつぐらいいるということになるのでしょうか、教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 小学校でいいますと、1クラスに大体2人ほど、中学校でいいますと、1クラスに1名弱ということになります。 ◆8番(小林けいめい君) 学校には特別な支援を必要とする子供たちが多くいるという現状がわかりました。 ところで、先ほど約80項目のチェックリストにより判定するとの答弁でしたが、具体的にはどのように判定をするのでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 特別な支援を要する子供たちをどのように把握するのかということでございます。 まずは、担任が日常の学校生活の様子から、授業中によく席を立ってしまうとか、集団で一緒に行動するのが苦手であるとか、言葉がうまく出てこないなどの9つの項目でございますが、そうした項目から少し気になる子を洗い出してまいります。次に、その洗い出しをしました子供たちをさらに77項目のスクリーニングテストで詳しく見てまいります。それを集計いたしまして、ある一定以上の数字が出ますと、よく動いてしまうADHDや読む・書く・計算するなどが苦手なLDといった発達障害の傾向が把握できてまいります。これは診断ではなく、あくまでも傾向がわかるということでございます。 ◆8番(小林けいめい君) チェックリストで判断するということがよくわかりました。 では、発達障害かどうかは誰が判断するのでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 診断は医師によります。学校では診断のあるなしにかかわらず、1人1人に応じたきめ細かな支援をすることに努めております。子育て中、また学校の様子を見られ、発達障害を心配される保護者からの相談を受けるようなことがございますれば、医療機関の受診を勧めることもございます。 ◆8番(小林けいめい君) 大変よくわかりました。 このように特別な支援の必要な子供たちへの支援として、市で取り組んでいることの中に教員の研修があると思います。どういったものがあるのか教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 本年度のことでお答えをさせていただきますと、夏休みでございますが、発達相談研究所の相談員を講師に迎えて、発達障害に関する研修会、そうしたものを行いました。また、今週末にも行うわけでございますが、スクールカウンセラーによる同様の研修会を予定しております。そのほかにも、2学期には特別支援教育の専門家を講師に迎えまして、3回シリーズの時間外でございますが、教育センターでの自主研修会など、そういうものを行っているところでございます。 教師が発達障害の疑いのある子供への支援、あるいは指導のあり方を具体的に学ぶ研修をつくっていくということは、教職員の資質能力の向上、とても大事な取り組みと思っております。 ◆8番(小林けいめい君) 支援の必要な子供たちを支える先生方の研修が、本当に充実していることがよくわかりました。 一宮市以外に、例えば県の研修会などに参加されることはございますか。 ◎教育長(高橋信哉君) 県でも同様な研修を行うわけでございますが、毎年5月に経験の浅い教員を対象とした発達障害の基礎を学ばせる研修会が行われます。本市からも経験の少ない教員を計画的に参加させ、発達障害の特性やあらわれる行動といった基礎的な知識やよりよい対応の仕方を学ばせ、支援を必要とする子供たちへの指導に生かすようにしております。 ◆8番(小林けいめい君) 経験年数の浅い先生方にとって、基礎研修が発達障害の基本的な知識を学ぶ機会となっていることがわかりました。 発達障害は近年クローズアップされるようになっています。市や県の研修で先生方が専門家から指導を受けることで、支援の必要な子供への接し方や指導方法を学んでいらっしゃることは大きな意義があると思います。専門家ということで、研修以外にも学校が関係機関と連携して、子供たちを支援できるような市の取り組みはございますでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 関係機関との連携ということでございますが、その取り組みの一つといたしまして、巡回相談会というものがございます。この会は、大学の先生、医師、特別支援学校の先生、スクールカウンセラー、職業安定所、児童相談センター、保健所、市の関係課で組織をいたします特別支援教育連携協議会での話し合いによって進められる事業でございまして、具体的には医師やスクールカウンセラー、特別支援学校の教員などの専門家が学校に行きまして、その学校の支援を必要とする子供の授業の様子、生活ぶりを見まして、学校での支援のあり方、対応の仕方などについて指導をいただく機会でございます。今年度は合計93回、実施を予定しております。1校当たり1回から2回の実施ということでございます。 この市の巡回相談と同様なものが県の教育委員会のほうでも実施をいただいておりまして、市の特別支援学校の教員が学校へ行きまして、子供の授業について見ていただき、助言を受けることができる、そうした機会もございます。 ◆8番(小林けいめい君) 連携体制がしっかり整っており、医師や臨床発達心理士、特別支援学校の教員など、外部の専門家に直接見ていただいてアドバイスを受けることができるというのは、大変意義があることだと思います。せっかくのアドバイスを家庭でも生かすことができればよいのではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 学校は、巡回相談等で専門家から受けた指導内容を家庭での子供への接し方、声のかけ方、子供の受けとめ方など、アドバイスといたしまして、担任を通して保護者に伝えることもございます。専門家から受けた助言を学校と保護者と共有することで、支援が必要と思われる子供の中には医療機関につながったり、相談機関につながったりいたしまして、適切な医療や継続的な支援が受けられ、子供の抱える困難さが軽減されていく、そうしたケースも幾つもございました。 ◆8番(小林けいめい君) まさに学校と家庭と外部の機関が連携して、子供の成長を支援していることがよくわかりました。市としても、ぜひこの相談会を継続していただきたいと思います。 ところで、学校には特別支援協力員が配置されていると思います。この協力員はどのような支援をしているのでしょうか、具体的に教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 特別支援協力員は、通常学級に在籍する子供に対応いたします。例えば授業中、その子供の横について教師の指示をもう一度繰り返して再確認したり、気が散っているようなときには、今すべきことを促したりいたします。教室にいられないような場合には、落ち着ける場所へ連れていきまして、クールダウンさせるようなこともございます。着がえやトイレのうまくできない子についてサポートする、そういうようなことまでしております。 ◆8番(小林けいめい君) 特別支援協力員の仕事はかなり多岐にわたり大変そうですが、特別な支援を必要とする子供にとってなくてはならない存在になることがよくわかりました。また、協力員がクラスに入ることで担任の負担が軽減されたり、クラス全体が落ち着いたりすることがあると感じました。 ところで、この特別支援協力員は市内にどれぐらいいらっしゃるのでしょうか、教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 今年度の特別支援協力員でございますが、85名でございます。小学校42校全てに配置をしております。支援の必要な子供の数に応じまして、1校当たり1名から3名を配置しておりますが、2名の配置が主でございます。 ◆8番(小林けいめい君) 協力員は、どの学年でも子供たちのサポートを行うのでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 協力員が支援をいたしますのは、どうしても1、2年生の低学年が中心となります。1、2年生は発達の個人差も大きく、物事の理解の違いや行動の違い、周囲の変化に対する適応力の違いなど差がございます。その結果、集団生活がうまく送れない子がいるということでございます。協力員はそうしたつまずきのある子に寄り添い、その子のつまずきを減らすようサポートしていきます。低学年でのサポートを適切にすることで、学年が上がるにつれ自分の特性を知り、自分が苦手とすることが減っていきますので、子供の自立にもつながっていくと思っております。したがいまして、低学年の支援がより効果的だということで、1、2年生を手厚くするようにしております。 ◆8番(小林けいめい君) よくわかりました。確かに小学校低学年の子供は発達障害及びその疑いがあれば、特に大人のサポートが相当必要だと思います。 ところで、この協力員は時間や日数など、各クラスにはどう入っているのでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 協力員の勤務でございますが、週5日、1日5時間でございます。子供の実態に合わせて、協力員の時間割を組んでいきます。しかしながら、限られた人数で各クラスに入っていきますので、1週間当たり数時間しか支援することができない現状もございます。 ◆8番(小林けいめい君) 小学校では1クラスに約2名も支援の必要な子供がいるのにもかかわらず、1校にたった2名程度の協力員がサポートしていることに大変驚きました。仕事の内容やお聞きした様子からは、協力員の数がとても足りているというようには思えません。大幅な増員の必要性を感じますが、増員の予定はございますでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 先ほども述べましたように、特別な支援を必要とする子供たちへの個別の対応のために、協力員のサポートは欠かせないものとなっております。また、学校や保護者からも、協力員の配置の要望は非常に高くなっております。予算の面もございますが、各学校への協力員を適正に配置できるよう増員に努めてまいりたいと、そのように考えております。 ◆8番(小林けいめい君) 発達障害の疑いがある子供及びその発達障害の子供たちへのきめ細やかな支援体制がとられていることをよく理解できました。 しかし、とりわけこうした子供たちを直接サポートする存在である特別支援協力員は、仕事の内容や現状から考えますと全くその数が足りておらず、支援が行き届いていないのではないかと心配になります。また、協力員の方の御苦労や負担も相当大きいのではないかと思われます。もちろん特別支援協力員はどなたでもよいわけではありません。子供の気持ちをとり汲む力量や発達障害への知識もかなり必要になってくるかと思います。そうした中でも研修を重ねていただき、協力員の大幅な増員に向けて、支援の必要な子供たちの成長の手助けとなるよう、環境を整えていただきますようお願いいたしまして、この項の質問を終わらせていただきます。 続きまして、子どものいじめ問題について、過去に多く議員が質問されてきましたが、近年ではいじめによる自死や不登校などの問題が取り沙汰されているため、確認のためにも質問させていただきたいと思います。 子供たちにとって毎日笑顔で元気に登校できることが第一でありますし、しかし学校ではさまざまな問題が起きているのも現状です。とりわけいじめ問題は本当に深刻な問題で、私はNPOに参加しておりまして、そのNPOでは虐待やいじめ、貧困など、深刻な問題を誰にも相談できない子供たちの悩みを聞くために、試験的に4年間、ヒーローポストという相談箱をスーパーマーケットに8個設置しまして、投函された悩みに対し1週間以内に返信をするといった活動を続けてまいりました。この相談箱に寄せられた悩みの内容は、8割がいじめ問題でありました。投稿された手紙には切実な思いが記されておりました。悩みがあるときに子供たちが1人で抱え込まず、打ち明けるようなきめ細やかな相談体制の整備が不可欠であると考えます。 そこで、現在、一宮市のいじめ対策では、子供の声をどのように聞いていらっしゃるのかお聞きしたいと思っております。 まず最初に、教育委員会ではいじめ問題に対してどのような取り組みをされていらっしゃいますか。 ◎教育長(高橋信哉君) いじめにかかわる教育委員会の取り組みといたしましては、国のいじめ防止対策推進法に基づきまして、児童相談センター、保健所、法務局、学識経験、スクールカウンセラーなどで構成いたしますいじめ問題対策連絡協議会を設けております。ここでは本市のいじめ防止等に関する取り組みの点検をしていただきまして、それと同時に今後の取り組みの方向性や施策について御提言をいただいております。そして、その提言を具体的にするために、教員によるいじめ対策推進委員会を設け、いじめ問題に関する研修会を開いたり、各校のいじめ対策の取り組みの点検、児童・生徒のいじめに対する意識調査などを行ったりするなど、いじめ防止と教員の指導力の向上に努めているところでございます。 ◆8番(小林けいめい君) 教育委員会ではいじめ問題対策連絡協議会を初め、いじめ対策推進委員会を中心に、いじめ問題に組織的に対応されていることがわかりました。1人1人の悩みにいち早く気づき、いじめ問題を早期発見・早期対応するためにとりわけ教職員の指導力が大切ですが、具体的には教員にどのような研修を実施しているのか教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 今年度はいじめ等対策主任者会、各校のいじめ対策を担当する教員でございますが、その主任者を5月と11月に集めて研修会を持ちました。また、夏休みにはいじめ対策に関する研修会、こうしたものも開きまして、いじめの事例を取り上げまして、実際に学校でいじめが起きた際に法に基づいたいじめの認知、発見ということでございますが、組織的な対応について具体的な研修を実施してきたところでございます。また、研修内容や資料をまとめた広報紙を発行いたしまして、それぞれの学校、全職員に配布をいたしまして、その研修資料を生かせるようにしております。 そのほか、いじめ防止の観点から、児童・生徒の学級に対する満足度や生活意欲の状況が分析できる学級生活調査、Q-Uでございますが、その調査結果を生かしてよりよい学級経営を行うための研修として、Q-U活用研修講座を行っております。さらに、夏休みでございますが、市内の全体研修といたしまして、市民会館に全教員を集めまして、子供たち同士が互いに支え合う活動、ピアサポートについて研修を実施したところでございます。
    ◆8番(小林けいめい君) いじめに関する教員の指導力向上のために、さまざまな研修会が実施されていることがわかりました。 いじめや人間関係のトラブルを未然に防ぐ上でも、学級経営は大切になってくると思います。学級経営に生かすため、Q-U調査はどのような調査で、どのような目的で行われているのか教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 学級生活調査、Q-Uでございますが、小学校6年生から中学校3年生を対象に実施しております。この調査はあらかじめ用意された質問に「当てはまる」、「当てはまらない」と答えていくものでございます。例えばあなたのクラスは明るく楽しいと感じますかというような問いであったり、クラスの人に嫌なことを言われたりからかわれたりして、つらい思いをすることがありますかというような問いに、「当てはまる」、「当てはまらない」と回答することで、子供の心の状態を把握する調査でございます。 調査結果から学校生活における満足度や意欲、そして学級集団の状態を知ることができます。教員が日々の生活から把握している子供の様子とQ-Uの調査結果からわかる子供の内面とのずれを知り、指導を見直したり個別に支援をしたりするなど、そのずれをしっかりと補い、児童・生徒1人1人が安心して生活できる学級経営を進める目的で行っております。 ◆8番(小林けいめい君) 教員に見せない子供の内面がこうした客観的な指標によって表面化され、悩みを持つ子供たちの支援につながることは大変意義のある取り組みだと感じております。これからも教員が日々の生活から把握する情報に加え、Q-U調査を生かした学級経営をしていっていただきたいと思います。 夏季研修において、全職員を対象としたピアサポートの研修会が開催されたと聞きましたが、一宮市が取り組んでいるピアサポートとはどのようなものか教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) ピアサポートでございますが、これは子供たちが仲間同士で互いに支え合うスキルを身につけるためのものでございます。具体的には相手のことを思いやった話の聞き方、相手の気持ちを大切にしながら自分の思いを伝える方法、また、怒りの感情のコントロールや仲裁の仕方など、温かな人間関係づくりを進めるスキルを段階的に身につけられるような、そのような内容でございます。 ◆8番(小林けいめい君) 教師や親に言えない悩みの解決や、同じ子供たちだからこそできる助け合いというのは、とても大切なことだと思います。児童・生徒同士、人間関係づくりやトラブルを解決する対応力を高めるピアサポートの実践を今後も広めていっていただきたいと思います。 それでは、学校では悩みを抱える子供たちの声を聞くために、どのような取り組みをされていらっしゃいますか。 ◎教育長(高橋信哉君) 大前提ということになりますが、子供が安心して相談できる教師と子供との信頼関係が絶対であるなと、そんなことを思っております。悩みを抱える子供たちの声を聞く取り組みといたしましては、児童・生徒の示す小さな変化や危険信号を見逃さいないために、月に1回程度の生活アンケートを行っております。また、学期ごとに相談週間を設け、担任が全ての児童・生徒と面談をするなど、積極的に相談活動を進めるようにしております。 そのほか、スクールライフ、生活ノート、日記でございますが、そうしたものの活用や校内には相談箱を設けておるなど、子供たちが相談しやすい環境づくりに努めているところでございます。 ◆8番(小林けいめい君) 学校では児童・生徒の示す小さな変化や危険信号を見逃さないために、さまざまな取り組みがされていることがわかりました。 しかし、中にはアンケートや面接で悩みを訴えたり相談したりすることのできない児童・生徒もいるのではないかと私は心配しています。教師や親に言えない悩みを持つ児童・生徒も相談できる体制を充実させ、どの児童・生徒も悩みを1人で抱え込まず、打ち明けられるようにすることもとても大切だと考えますが、教師以外への相談体制について教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) 児童・生徒の悩みや問題に第三者的な立場で相談できますように、小・中学校にスクールカウンセラーを県の配置に加えまして、市としても配置を進めているところでございます。また、全ての中学校に心の教室相談員を配置しております。悩みがあるときに、1人で抱え込まずに打ち明けられるような、きめ細かな相談体制が大切であると考えております。 ◆8番(小林けいめい君) スクールカウンセラーや心の教室相談員が配置されるなど、きめ細やかな相談体制がつくられていることがわかりました。 スクールカウンセラーや心の教室相談員など、専門的な立場や第三者的な立場で相談できる体制が整備されていることは、大変重要なことだと思います。スクールカウンセラーと心の教室相談員の配置状況はどのようになっているでしょうか、教えてください。 ◎教育長(高橋信哉君) スクールカウンセラーにつきましては、県から26名が配置されており、加えまして市で6名を配置しております。各中学校へは週に1日から2日程度の配置、小学校へは月に1回程度の配置となっております。また、急な相談がある場合にも対応できるような体制もとっております。心の教室相談員につきましては、週に2日から3日程度、相談ができるようになっております。中学校では、ほぼ毎日スクールカウンセラーか心の教室相談員が学校にいる体制になっております。 ◆8番(小林けいめい君) スクールカウンセラーと心の教室相談員の配置を工夫して、相談体制を整備していることがわかりました。 スクールカウンセラー、心の教室相談員につきましても、ともに大幅な増員の必要性を私は感じます。中学生が特に心配であることはわかりますが、あらゆるトラブルが低年齢化して、小学生も同様に大変心配ですので、市全体でスクールカウンセラーの増員をするなど、さらなる充実をお願いしたいと思います。 いじめの早期発見、早期解決のための研修やQ-Uやピアサポート、県と市のスクールカウンセラーや心の教室相談員の配置など、一宮市ではいじめ問題に対してさまざまな取り組みがされていることが確認できました。子供たちが1人で抱え込まず、悩みをいつでも打ち明けられるよう、学校以外の市の相談体制はどうなっているのでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) 本市の相談体制といたしましては、教育委員会では電話相談や窓口相談を行っており、一宮市の公式ウエブサイトにも「おしえて!学校情報」というところを設けまして、その中でメールの相談もできるようにしております。また、子供の相談ポストについても、相談をしております。そのほかの相談窓口の紹介も、そのウエブサイトで行っているところでございます。また、青少年育成課が行っております子ども・若者総合相談窓口との連携も行っております。 各学校におきましても、相談窓口の一覧を全児童・生徒に配布いたしますとともに、学校ウエブサイトにも掲載するなど、広く相談を受けられる体制づくりをしているところでございます。 ◆8番(小林けいめい君) 市全体や各学校においてそれぞれ子供たちが悩みを1人で抱え込まずに打ち明けられるような、細やかな相談体制が整備されていることがわかり、大変うれしく思います。今後も1人でも多くの子供の声を聞いてほしいと願っています。 しかし、冒頭で話をした活動では、多くの相談があったのも事実です。また、先日もニュースになりましたが、大阪にて5年生の男子児童がお金を要求されるようないじめがありました。誰ひとり取り残さない社会をつくるためにも、今後は社会全体で受けとめていく方法も考えなくてはなりません。 子供のころのいじめは、一生心の傷となって残ってしまいます。大人になってからもひきこもりや精神疾患、虐待にもつながるかもしれません。ぜひ先生方、これからまた先生になられる方も、また御対応くださっている関係者の方々にもこれから御尽力をお願い申し上げ、以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(太田文人君) 暫時、休憩いたします。                            午前11時44分 休憩                             午後0時59分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 15番、森ひとみさん。 ◆15番(森ひとみ君) 本日の質問におきまして、特定の議員の名前を出しまして誤解を招くような発言をいたしましたが、取り消しをお願いしたいと思います。 ○副議長(服部修寛君) 森ひとみさんの発言取り消しの申し出につきましては、議長において許可します。 それでは、通告に従いまして、一般質問を随時します。 11番、島津秀典君。     (11番 島津秀典君 登壇 拍手) ◆11番(島津秀典君) 議長より発言の許可をいただきましたので、私の一般質問を始めさせていただきたいと思います。 まずその前に、先月中ごろですけれども、この地方最大の一宮市美術展が開催されました。本年も500点を超える出品者と多くの観覧者が来場されたということで、盛況であったとお聞きしました。毎年12月議会では、私の審査の結果の報告をしてまいりました。少し笑いが漏れておりますけれども。ことしも狙うところは少し手が届きませんでした。実は今回そのことは伏せておこうと思っておりましたけれども、市民展開催日前日に議員の皆さんの手元全員に審査結果の報告書が回りまして、隠しておけなくなってしまいましたので、ここで発表したいと思います。 ことしは美術展賞というものをいただくことができましたので、またさらに精進して、来年高みを目指したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 実は、今回の美術展は事前に募集作品の登録を行っており、作品名簿づくりや事務処理、展示作業にも省力化が図られ、職員の作業時間軽減に効果があったとお聞きをいたしました。一昨年の私の一般質問で省力化を提案させていただいたことが、実現できてよかったなと喜んでおります。 それでは、質問に入らせていただきます。 最初の質問は、来訪者の視点から一宮駅を考えてみたいと思います。 市の中心にある駅、この項ではJRの尾張一宮駅と名鉄一宮駅を合わせて、一宮駅ということにいたします。 鉄道を利用し、初めてこのまちを訪れる人にとって、改札を出て最初に目にする光景がそのまちの印象になるのではないでしょうか。通勤・通学だけでなく、鉄道で我がまちに商用で訪れる人、観光で訪れる人、また、このまちに住んでみたいと下見にやってくる方、さまざまな人が駅を利用します。この駅こそ来訪者を迎える「お・も・て・な・し」の精神にあふれた場所であってほしいと思います。一宮駅はJRと名鉄の各路線の乗りかえができるほか、名鉄バス、i-バス、タクシー乗り場などがあり、市内の各所に出かけることができます。駅が最終目的地の方ももちろんいると思いますが、駅利用者はこの玄関口から例えば市内の観光、商談、あるいは友達とおいしい食事を楽しむため、もう少し先まで出かけるのではないでしょうか。そのときに利用されるのがバスであり、タクシーということになります。 実際に一宮駅に行ってみると、特にJR改札付近にはバス・タクシー乗り場への案内表示が見当たりません。遠く離れたところから一宮市へ来てくれた方に、一宮市が不親切に感じられるのでは困ります。バス・タクシー乗り場がわかりやすい案内表示を設置することはできないでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 一宮駅構内の改札付近につきましては、それぞれ名古屋鉄道株式会社とJR東海の敷地となってございます。そのうち名鉄一宮駅の改札にはバス、タクシーの乗り場案内が設置されておりますが、JR改札の付近には設置をされておりません。JR東海には、案内板設置について要望を伝えてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆11番(島津秀典君) 利用される方に対しわかりやすい案内板を設置いただけるように、まずはそうしたニーズがあることをしっかりとお伝えいただくことをお願いいたします。 次に、一宮駅で利用するトイレについて。 改札を出てから4カ所ありますが、残念なことに改札から一番近いトイレが高架下リニューアルのために取り壊しとなります。ほかは多目的トイレも備わっており、充実していると思います。しかしながら、その場所は遠くてわかりにくいと思います。その案内表示はどうかというと、さらにこちらも非常に目にとまりにくいのではないかと感じるので、同様に対策を検討いただきたいと思いますがいかがでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 名鉄一宮駅の改札付近や市が所管しておりますi-ビルには、トイレの案内表示がございます。JRの改札付近につきましても、出て正面にある商業スペース、アスティ一宮のフロアマップでトイレの場所を表示してございます。ただ、つり下げ看板に比べると少々目立ちにくいという面がございますので、先ほどお話をいただきましたバス、タクシーの乗り場案内とあわせて、要望を伝えてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆11番(島津秀典君) 次は、新幹線を利用すると東京からでも2時間程度で一宮駅まで来ることができますが、この時間を長く感じる方も中にはいるのではないでしょうか。喫煙者は改札を出ればまず喫煙できるところを探すでしょう。しかし、一宮駅及び駅周辺は喫煙禁止区域であります。i-ビル内には喫煙室がありますが、わかりにくい場所です。市役所方面に一、二分歩いた歩道上に喫煙できる場所がありますが、灰皿が立っているだけのものでわかりにくいです。なおかつ歩行者に副流煙がまともにかかり、迷惑でもあります。 JTから設置補助もあると聞きますが、駅近のもう少しわかりやすい場所に、そして分煙機能の高い喫煙コーナーを設けることはできないのでしょうか。 ◎環境部長(佐藤裕昭君) 市では一宮駅周辺の喫煙禁止区域内に、駅西側に1カ所、駅東側に5カ所の計6カ所の指定喫煙所を設け、その場所では喫煙可能としております。 厚生労働省は昨年の健康増進法の改正とともに、平成30年11月9日、屋外分煙施設の技術的留意事項についてとされます通知により、屋外であっても駅前などの場所では人通りの多い方向にタバコの煙が容易に漏れ出さないよう、受動喫煙対策を求めております。これを受けまして、環境部では現在の指定喫煙場所をどのように改善できるのか、場所も含めまして関係各課と対策を検討しているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 私は喫煙の習慣はありませんが、愛煙家にも優しさを見せていただきたいものと思います。 次に、初めて訪れたまちの名所、旧跡の観光スポットを散策しようという人もいると思います。そうしたときに、案内板があると非常に便利であります。一宮駅から出たところには、東側と西側ともに市内地図を表示した案内看板が設置されていますが、市の全体図となっており、駅周辺の道路や路地が非常にわかりにくいものです。 隣の岐阜駅の例を紹介いたします。 スライドをお願いいたします。 岐阜駅からペデストリアンデッキに出てすぐのところに、このように総合案内板が立っています。こちらの場合は、左手のほうから市全体図から市中心部、駅周辺部、さらに詳細な駅のものと4枚の地図が並んでおります。このように、一番左、これ市全体の地図、そして観光地の写真ですね。それから、やや大きくした部分、これも周辺に写っている観光地が載っています。そして、その右側が本当に中心部のものですね。一番右が駅の構内、もしくは駅前の広場等の地図が載っており、それぞれに名所とか旧跡等の案内が書かれております。これで親切にわかりやすいという印象を受けます。 さらに、その隣にはバス総合案内板が併設されております。駅から主要な観光スポットまで--左手です--のバス路線図と右手、バス乗り場の位置の書かれた地図も設けられています。このくらいの情報が得られれば、来訪者には非常に親切だと思います。さらに、駅周辺にこれらがたくさん配置されております。これ本当に駅から出る出口ごとに、こういった案内板が設置されております。 スライドを終了してください。 一方で、岐阜駅の場合、今は新しいのでこのようなものをつくって問題ないのですけれども、表示している内容や情報に変更が生じた場合、その変更には多くの費用がかかりそうです。そして、これを一宮駅にと思いましたが、高額な費用と非常に広い設置スペースが必要になることは必至であります。 そこで、液晶パネルで情報を映し、内容の修正が容易なデジタルサイネージはいかがでしょう。 スライドをお願いいたします。 これはこの市役所のロビーにも設置されており、現在、市のプロモーション映像と企業広告が流れています。タッチパネル式で、スポンサー名をタッチするとそのスポンサーの詳細を見ることができるシステムです。これを活用して、案内看板を作成されてはどうでしょう。これロビーの案内の隣にあります。なかなか探しにくいんですが、目にとまりにくいところにあります。これが、右手が拡大したところですけれども、一宮と書いたところでプロモーションビデオが流れております。 スライドを終了してください。 一宮市内にも名鉄の改札前や真清田神社に小型のデジタルサイネージが設置されていますが、広域図と周辺図が切りかわる程度のもので、他の看板と見分けがつきません。市内のマップが拡大、縮小でき、観光スポットの詳細や交通アクセス、それをまた外国語表記にも変更できるような、より高機能なデジタルサイネージも開発されております。一宮市内でもこういった高機能なデジタルサイネージの導入を検討できないものでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 御紹介いただきました名鉄一宮駅の改札前や真清田神社でデジタルサイネージが導入されていることは承知してございます。今後もこうした動きはさらに広がることが予想され、観光案内などを表示するものが出てくればなというふうに期待しているところでございます。一宮市や観光協会が設置しております案内看板につきましても、更新の際にはそうした高性能のデジタルサイネージの導入を選択肢に入れて、更新の検討をしていきたいというふうに考えてございます。 ◆11番(島津秀典君) 大型のデジタルサイネージをすぐに設置することは予算的にも難しいと思いますが、将来的に設置の検討をお願いしたいと思います。 そして、もう1つ提案として、現在は多くの方がスマートフォンを所有しております。そこでウエブサイトを活用し、観光客向けとして初めて一宮市を訪れる方を意識した情報発信に努めてはどうでしょう。観光情報であったり、現在行われているイベントや目的地近くの食事ができるところ、お土産が買えるところなど多角的な視点を持ち、情報提供するようにして、ウエブサイトを見たときに目的に合ったものが見つかるようにしてはどうでしょう。 さらに、検索しているうちに新たな目的が発見できるようなものはどうでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 現在、一宮市や観光協会のウエブサイトで市内の観光情報を掲載しており、イベントの情報につきましては、SNSのLINE等でも情報を発信してございます。初めて訪問された方をより意識して情報発信するという御要望につきましては、今後もそうしたことを踏まえて、多角的な情報発信ができないか研究してまいりたいというふうに考えてございます。 ◆11番(島津秀典君) ぜひウエブサイトの充実もしっかりと取り組んでいただきますようお願いいたします。 ところで、鉄道での移動中、スマートフォンの充電が切れてしまうこともよくあります。構内で充電サービスができる場所もあれば親切です。また、スマートフォンをお持ちでなくても、ウエブサイトを見られない方へ配慮も必要です。駅の東西の案内看板以外に何か頼れるものがあるのでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) ことし8月に、一宮ロータリークラブからソーラー式の携帯・スマートフォン充電スポットを3台寄贈いただきました。1台は先ほど写されておりましたが、本庁舎の1階に、そして残り2台はi-ビル3階のシビックテラスに設置いたしましたので、充電が必要な場合は御利用いただきたいというふうに思います。 また、i-ビル1階には観光案内所を開設して、職員を常設してございます。スマートフォンをお持ちでなく、ウエブサイトやSNSの情報を入手できないという方には、この案内所を御利用いただきたいというふうに考えてございます。 ◆11番(島津秀典君) 観光案内所については、コンコース内でJRの改札からすぐという立地条件は抜群です。でも、これも観光案内所の表示が小さく、非常に場所がわかりにくいと思います。令和元年度の観光案内所のリニューアルに伴い、所内に併設されたFMスタジオから市政情報、観光情報などの生放送を見ていただけるようになり、人目を引くという部分で改善されてきたところであります。しかしながら、JRの駅改札と同じ側に並んでおり、改札を出た人の視覚に入りづらいこともあって、そもそも観光案内所であることに気づいてもらえないという構造的な問題は十分に解決されたとはいえず、残念でなりません。 スライドをお願いいたします。 これも岐阜駅の例です。非常に目立つ表示がされております。 そこで提案なんですけれども、ユニバーサルデザインのマークを活用し、例えば観光案内所はスライドのようなIまたはクエスチョンのマークのサインを表示しておけば、誰でも直感的に観光案内所であるということがわかります。入り口にある観光案内所という文字を読まなくても来てもらうことができるので、このような表記はできないものでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 現在、観光案内所には一目でわかるようなサイン、いわゆるピクトグラム等については表示されてございません。今回、議員より御指摘をいただきましたので、導入を前提にサイン表記について検討してまいりたいと思います。 ◆11番(島津秀典君) 現在、一宮駅の利用者は通勤・通学、買い物と生活利用者がほとんどだと思います。でも、ある日何でもなかったまちがツイッター、インスタグラムなどのSNSを通じて話題となることがあるわけです。最近では、関市の名もない池がモネの池として観光客が集まっています。一宮市でも七夕まつり、コスプレパレード、138パークのイルミネーション、ツインアーチから見る雄大な景色、ミズベリングの木曽川、その木曽川の桜並木、フィルムコミッションでのロケ地など、これらをインフルエンサーが取り上げれば、またたく間に観光スポットとして知れ渡るようになるわけです。 また、ラグビーワールドカップの南アフリカチームが練習したおかげで優勝できたとも言われる光明寺球技場は、ラグビー少年たちの聖地となるかもしれません。 さらに、昨日、岡本議員が質問の中で、駅から市役所に向かうメインストリートが他市に比べ非常に寂しいと述べられました。水の流れないせせらぎ、雑草の生える植え込み、モニュメントのなくなった旧ロータリー。私も同感でして、地下駐車場の耐震診断の後、再整備されるとのことですから、きっと将来は市の木であるハナミズキの並木に、植え込みにはこれも市の花であるキキョウが咲き乱れる歩きたくなるまち、そんな想像をしております。この場所も行ってみたいプロムナードとかの観光スポットになるような、すてきな通りにしていただくことを期待しています。 以上のように、市内の各所が突然観光スポットとなり、国内・国外から「いちばんだいすき一宮。」と観光客が押し寄せることも不思議ではない時代です。その日のためにというわけではありませんが、温かい「お・も・て・な・し」の心で訪れる人を迎え入れる一宮駅であってほしいと願いまして、この項を閉じさせていただきます。 続きまして、市役所の情報セキュリティーに関する質問をさせていただきます。 大企業や行政機関に対してのサイバー攻撃が巧妙化している昨今、最新のセキュリティー対策をとっているといえども油断はできません。個人情報は高額で取引をされ、電話勧誘商法や特殊詐欺に利用されたりします。特に市役所においては、個人情報の漏えいは市民の信頼を損ねることになり、決して起こってはいけないことです。市民からは市の情報管理に不安はないかという声も聞きます。 そこで、市役所の情報セキュリティー対策についてお尋ねしていきます。 昨今はインターネット経由で個人情報の漏えいであるとか、ホームページの改ざん、電子メールの誤送信により第三者に情報が漏れてしまう事故、あるいはUSBメモリーを持ち出し紛失するといった事故など、さまざまな報道がなされています。一宮市においてそのような事件、事故、または職員による誤送信で、第三者に情報が漏れてしまうような事故が起きたことがあるのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 情報セキュリティーに関する事故が発生した場合、当市独自に定めております一宮市情報セキュリティポリシーの規定により、統括情報セキュリティ責任者である私のほうに報告がなされることになっております。 過去5年間におきまして、USBメモリーなどの紛失あるいは電子メールの誤送信など、インターネットを通じた個人情報の漏えいや市が運営するウエブサイトの改ざんの報告はございません。 ◆11番(島津秀典君) 過去5年間報告は受けていないということですので、このような事故は起きていないとのことです。 最も手軽に利用でき、大容量のデータ保存が可能な記録媒体がUSBメモリーです。市役所のパソコンからUSBメモリーに個人情報を保存して持ち出すといったことは、簡単にできるのでしょうか。簡単にできないとしたら、どのような対策を行っているのかお尋ねいたします。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 市のネットワークにつながっているパソコンにUSBメモリーを接続する場合、情報セキュリティーを統括する情報推進課で事前にシステムを登録していく必要がございます。登録されていないUSBメモリーは接続しても使用はできないように制限をかけております。 また、USBメモリーの使用は必要最小限にとどめ、使用する場合には各課で電子媒体管理台帳を作成し、万が一事故や事件が発生した場合には適切に対応できるよう、管理しているところでございます。 さらに、住民基本台帳や税などを扱う住民情報系のネットワークでは、USBメモリーに情報を保存する際には、この業務を所管する管理職の権限でないと使用できないように利用制限をかけて、個人情報を容易に持ち出すことができないよう厳重に管理しているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) USBメモリーの使用については、高いハードルを設けていることがわかりました。 それでは、外部の委託業者に対してはどうでしょうか。委託業者がUSBメモリーを持ち込んだり、持ち出したりすることは十分に考えられます。委託業者から情報が漏えいするといった事故は多数報道されています。つい先ごろも、神奈川県庁の委託業者からハードディスクが流出したという事件もありました。これに対しての対策はどのようにしているのでしょうか、お尋ねいたします。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 委託業者が電算室にUSBメモリーなどの情報機器を持ち込んだり、電算室から持ち出したりする場合には、一宮市情報セキュリティポリシーに基づいたパソコン等管理運用手順の規定によりまして、必ず事前にウイルスチェックを行い、情報推進課長の許可を受けて、作業終了後にはその報告をすることとなっております。万が一、許可なくUSBメモリーを持ち出した場合、電算室は入退室の際に指紋認証が必要で、入退室時間が記録され、室内は監視カメラで録画しておりますので、追跡調査ができる体制をとっております。 また、委託業者が外部に持ち出すために、担当課がUSBメモリーに情報を保存して提供する場合、例えば住民基本台帳や税などを使う住民情報系のシステムでは、特殊なソフトウェアで暗号化し、パスワードを設定しております。パスワードを解除する際に、パスワードの入力を複数間違えたり、あるいは設定した有効期限が切れてしまったりしますと、自動的にデータを消去するといった仕組みの対策をとっているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 委託業者に対しても相当な対策がとられていることがよくわかりました。 委託業者がUSBメモリーを持ち込む際には、ウイルスチェックを行わせているとのことですが、そのほかにコンピューターウイルスに対しては、どのような対策をとっているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) コンピューターウイルス対策といたしまして、全てのパソコンにウイルス対策ソフトを入れ、メールサーバーなどのサーバーでも常時ウイルスチェックを行っております。 また、ウイルス対策ソフトは日々更新し、新たなウイルスにも対応できるよう、常に最新の状態にしているところでございます。 さらに、平成29年度には、インターネットに接続されたネットワークと職員が内部で使用しているネットワーク等を分離し、インターネットに接続されたネットワークから内部事務で使用しているネットワークへファイルを移す際には、無害化という特殊な機械処理を行わないと移すことができないようにしております。 コンピューターウイルスに対しましては、こうした複数の対策を講じて、現在の技術ででき得る万全の対策をとっているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) コンピューターウイルスに対して複数の対策を行っていることはよくわかりましたが、これでコンピューターウイルスに感染することはないと考えてよろしいのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) コンピューターウイルスには未知のウイルスも存在いたしますし、ウイルス対策ソフトが100%機能すると限りませんので、そのような事態も想定する必要がございます。 そこで、そうした事態に備えて、パソコンを使用する職員に対しましては、コンピューターに不審な動きがあった場合には、まずパソコンからLANケーブルを抜いて、ネットワークから切り離し、感染の拡大や情報の流出を防ぐと同時に、情報推進課へ連絡するよう周知徹底しているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 今後も使用者に対しては、徹底した指導をお願いします。 続いて、ハッキングといった不正行為を耳にしますが、ハッキングによりインターネットを通じて市のネットワークに侵入されることはありませんか。そのような脅威に対しては、どのような対策をとっているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 平成29年度に国の自治体情報システム強靭化事業によりまして、あいち情報セキュリティクラウドの運用とネットワーク分離の2つの対策により、高度なセキュリティー体制を確立しているところでございます。 まず、あいち情報セキュリティクラウドと申しますのは、愛知県が県内各市町村のインターネットへの接続口を集約し、強固なセキュリティー対策を講じることによって、より安全なインターネット接続環境を市町村に提供する仕組みでございます。 もう1つのネットワーク分離と申しますのは、ウイルス対策の説明の中でも触れましたが、インターネットに接続するネットワークと職員が内部事務で使用する庁内情報系のネットワーク、さらには住民基本台帳や税を扱う住民情報系のネットワークの3つのネットワークを分離し、それぞれのネットワーク間で直接データの移行ができないようにしたものでございます。 インターネットを通じた外部からの脅威に対しましては、以前から対策を行ってきましたが、この自治体情報システム強靭化事業によりまして、より一層強固な情報セキュリティーを確保した状態となっているというところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 外部からの侵入に対しても、高度な対策がとられていることがよくわかりました。 それでは、内部から外部へのアクセスについてはどうでしょうか。つまり、市の内部からフィッシングサイトと言われるような不審なウエブサイトにアクセスしてしまい、ウイルスに感染したり、情報が漏えいしたりするようなことはありませんか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 内部から外部へのアクセスということで、例えば職員が不審なウエブサイトや本物に偽装されたウエブサイトへアクセスした場合でも、先ほど申し上げましたあいち情報セキュリティクラウドで遮断するというようになっておりますので、悪意のあるウエブサイトからのウイルス感染を防止できるようになっております。 ◆11番(島津秀典君) 最初の質問で、インターネット上の事故についてお尋ねしましたが、市のウエブサイトは改ざんされたことがないという答弁をいただきました。 では、どのような対策を行っているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 市が運営するウエブサイトにつきましては、市の内部にあるサーバーを利用して公開しているものと、外部事業者のサーバーを利用しているものの二通りがございます。具体的には一宮市スポーツ施設予約システムと一宮市立図書館のウエブサイトは市内部のサーバーを利用して公開しており、先ほど申し上げましたあいち情報セキュリティクラウドにより守られております。 一方、一宮市公式ウエブサイトや一宮市地図情報サイト、138マップなどそのほかの多くのウエブサイトは、外部事業者のサーバーを利用する形態をとっております。 こうしたものにつきましては、事業者との委託業務の仕様書の中で、ウイルス対策や不正アクセス対策などのセキュリティー要件を明記して契約することにより、一定のセキュリティーを確保できるようにしております。 ◆11番(島津秀典君) 外部で運営しているウエブサイトもあるとの答弁ですが、公開されていて秘密の情報がないホームページであれば、外部に置くことができるものと思います。最近では、外部の情報サービスでクラウドといった言葉もよく耳にします。個人情報を扱う市のシステムを外部に出すということについて、情報セキュリティーの観点からどのように考えていらっしゃるのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) インターネットで公開しているウエブサイトに限らず、住民情報系のシステムにつきましても、国はクラウドを活用して共同利用することを推奨しております。このクラウドと申しますのは、インターネットや専用線を通じて、外部のデータセンターの機器やサービスを利用する仕組みでございますが、このクラウドを複数の利用者が共同利用することによって、利用者のコストを抑えることができるといったメリットがございます。 また、大災害が発生した場合には、被災地から離れた場所にデータセンターがあれば、早急な業務の再開が期待できますので、東日本大震災以降は災害対策の面からも注目されているところでございます。 議員お尋ねの情報セキュリティーの観点から見ましても、高度な情報セキュリティーが確保されたデータセンターを活用し、運用できるといったメリットもあると考えているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) どうしても外部にデータを置くことに、セキュリティー面で不安に思ってしまいますが、今後はそのような方向に向かうのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 社会全体の動きといたしまして、物を所有する時代からサービスを利用する時代へと、そういった大きな社会の流れがございます。また、情報社会の動向として、民間を含めてクラウド利用への移行が大きく進展している状況もございます。 先ほども申し上げましたが、クラウドはサーバーなどの機器やシステムを共同利用することで、費用の削減にもつながります。もちろん情報セキュリティーを十分に確保した上で進めることは必須条件であると考えております。 いずれにいたしましても、一層の効率化が求められておりますので、前向きに検討していく必要があると認識しているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 住民情報は市が持っている情報の中で最も守るべき情報であると思っていますので、セキュリティーを最優先に考えていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 これは、システムが市役所の内部にあろうと外部にあろうと起こり得る話で、決してあってはならないことですが、市の内部からや外部の委託業者が不正アクセスを行うことが考えられます。 そこで、素朴な疑問ですが、業務の情報はどの職員でも見られるようになっているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 住民情報系のシステムを利用する際には、ICカードとパスワードが必要となります。ICカードは住民情報系のシステムを使用する職員のみに交付しておりますので、そのほかの職員がシステムを使用することはできないようになっております。 さらに、ICカードが交付されている職員であっても、住民基本台帳業務や市民税業務など、それぞれの業務の担当者ごとに業務上必要なアクセス権限のみを付与しておりますので、担当業務以外の不必要な情報にアクセスすることはできないようになっております。 また、住民情報系のシステム以外のシステムで、職員が内部事務で使用しております文書管理システムや財務会計システムにつきましても、所属する課の情報しか閲覧できないようになっております。 ◆11番(島津秀典君) よくわかりました。 例えば、私の納税の実態を税情報を扱わない部局で見られるようなことはないということで理解いたしました。 それでは、業務に関係していれば、興味本位で閲覧するといったことも可能だと思われますが、いつどこのパソコンから、誰がどのようなアクセスしたのかがわかるようになっているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 例えば住民情報系のシステムにつきましては、画面照会や証明書発行の履歴が残るようになっております。そのほかの情報システムでも、アクセスの痕跡をログと申しますけれども、基本的にはこのログが何らかの形で記録されておりますので、このログからいつ誰がどのようなアクセスをしたのか、調査、解析することとなります。 少し古い話になりますが、平成17年の国会でも取り上げられましたが、社会保険庁のオンラインシステムで、複数の職員が元女優の江角マキコさんの年金記録を業務外で閲覧したというアクセス記録が残っていたことから、その職員が処分されたという事例もございます。このように、紙の情報では追跡できなかったことが、情報システムではこうしたログから追跡できるというふうに考えているところでございます。 ◆11番(島津秀典君) 何らかの形で痕跡を残しており、調査して解明していくということがわかりました。いずれにしろ、この把握は既に事故が起きた後の確認となってしまいます。予防といった観点で、不正行為に対してどのような対策を行っているのでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 不正行為に対する対策といたしまして、技術的にシステムで対応できるものについては、可能な限りシステムで対応しております。また、市の情報セキュリティー全般について、一宮市情報セキュリティポリシーという規定を定め、職員はこの規定にのっとり業務を行っておりまして、常日ごろから情報セキュリティーに対する意識の向上に努めるよう、指導しているところでございます。 具体的な取り組みといたしましては、職員間の情報共有や情報交換で使用している庁内情報システムで他市のセキュリティー事故の事例を紹介し、注意喚起したり、情報セキュリティーをテーマにした職員研修を実施したりしております。また、定期的に情報推進課員による情報セキュリティー内部監査や職員自身による自己点検を実施することにより、各職場の状況や職員の意識を把握して、情報セキュリティーの確保と向上に努めているところでございます。 いずれにいたしましても、情報セキュリティー対策はここまで行えば十分ということはございませんので、引き続きこうした取り組みを継続してまいりたいと考えております。 ◆11番(島津秀典君) 今後とも適正な個人情報の管理に努めていただき、外部からの攻撃に対して、最新の技術でセキュリティーを構築するなどの対策を講じていただきますよう、お願いをいたします。そして、人的には取り扱う側に高い倫理観を持っていただき、守秘義務を遵守され、業務に当たっていただきたいと思います。 今回は、個人情報のセキュリティーについて質問させていただきました。個人情報に限らず、市で行われる事業が公開される前の段階で、その情報が漏えいすることのないようしっかり目を光らせていただき、決して市民の皆様の信頼を損なうことのないよう努めていただくことをお願いいたしまして、この項の質問を閉じさせていただきます。 ここからは、一宮市の表彰制度の活用について質問いたします。 初めに、一宮市の表彰条例による表彰制度について、その概要をお尋ねいたします。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 表彰条例による表彰は、市民または本市にゆかりのある個人または団体で、自治行政、教育文化、産業の振興、その他公共の福祉の振興に大きな功績があった方を推挙し、表彰するものでございます。各団体などから推薦のございました候補者を表彰審査委員会の審査を経て決定し、毎年9月1日に開催する市制記念式典で表彰を行っております。今年度、令和元年度は86名及び20団体の方が表彰を受けられております。 ◆11番(島津秀典君) 一般表彰と永年勤続表彰というものがあると思いますが、その違いを教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 一般表彰でございますけれども、地方自治、教育・文化、産業、社会福祉、医学治療を初め、100万円以上の寄附や社会奉仕活動などに貢献し、その功績が顕著な方を対象とするものでございます。 一方、永年勤続表彰は、町会長や公民館長、民生委員、保護司、人権擁護委員など、各種委員として長年にわたり公共の福祉に貢献があった方や、技能者、産業従事者などとして長年にわたり業務に従事された方を対象としております。 ◆11番(島津秀典君) いずれも公共の福祉の振興に功績のあった方を表彰するものですが、一般表彰はさまざまな分野の発展に著しい功績があった方を表彰し、永年勤続表彰は多年にわたり地域のために尽力された方を表彰するものと理解いたしました。 そこで、この一般表彰のほうですが、平成28年の市制施行95周年式典では、リオデジャネイロオリンピックに出場したテニスの日比野菜緒選手、柔道女子48キロ級の近藤亜美選手、7人制ラグビー女子の兼松由香選手の3名の一宮市にゆかりのある方が、体育功労として受賞されました。また、平成30年の記念式典では、一宮市出身の豊島将之棋士が文化振興に貢献があったとして表彰を受けたことは、記憶に新しいところです。 ただ、一般表彰の地方自治、教育・文化、産業、社会福祉、医学治療、寄附や社会奉仕活動などに貢献したという趣旨からすると、将棋などの勝負事やスポーツ競技で市民に感動を与えた選手の功績には少々当てはまらないような気がいたします。一般表彰とは別に、スポーツ、文化、芸能の分野の表彰を設けてもよいのではないかと思います。豊島将之名人は3日前に竜王のタイトルに輝き、2大タイトルの偉業を成し遂げました。私の地元にも、女子野球日本代表でワールドカップ6連覇に貢献した選手もおります。ぜひ表彰対象に考えていただきたいものです。 永年勤続表彰は、多年にわたり地域のために尽力された方とのことでした。毎日毎日、雨の日も風の日も登下校の子供たちを見守っている人たちにも、目を向けていただきたいと思います。 さて、この表彰条例による表彰とは別に、名誉市民条例による名誉市民という称号もあると思いますが、こちらはどういった制度かお尋ねをいたします。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 名誉市民制度は、市民または本市に特別縁故の深い方で、公共の福祉を増進し、または政治・産業、もしくは学術技芸の進展に寄与し、広く社会の進歩発展に貢献し、市民の尊敬を受ける方に、市長が議会の同意を得て名誉市民の称号を贈り、その功績を顕彰するものでございます。 ◆11番(島津秀典君) それでは、名誉市民は現在何名いらっしゃって、どんな方がおいでになるのかをお尋ねいたします。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 名誉市民の方は、現在14名でございます。一宮市、尾西市、木曽川町が合併いたしました平成17年4月以前で申し上げますと、旧一宮市では第4代市長の吉田萬次氏、元一宮商工会議所会頭の4代目豊島半七氏、第5代市長の伊藤一氏、第6代市長の森鉐太郎氏、元通商産業大臣、衆議院議員の江崎真澄氏、旧尾西市では、元尾西毛織工業協同組合理事長の渡辺治彦氏、第2代市長の小川四郎兵衛氏、婦人参政権の実現に尽力された参議院議員の市川房枝氏、画家の三岸節子氏、旧木曽川町ではいずれも元町長でございますけれども、第9代、12代町長の川井由廣氏、第10代町長の江嵜冨次郎氏、第13代、15代町長の丹菊義明氏、そして平成17年4月の合併以降では、元一宮商工会議所会頭の5代目豊島半七氏、元内閣総理大臣の海部俊樹氏でございまして、以上14名の方が名誉市民となっておられます。 ◆11番(島津秀典君) 今、14名の方を御紹介いただきましたが、旧尾西市では名誉市民になられた方の写真を主な事績とともに市役所のロビーに展示し、市民の目に触れるように周知されていましたが、現在では展示されていないようです。 ところで、現在の一宮市では、名誉市民の方々をどのような形で知ることができるのでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 現在、展示という形での御紹介は行っておりませんが、市のウエブサイトや毎年作成をしております市政概要において、名誉市民の皆様を御紹介しております。 ◆11番(島津秀典君) 14名の名誉市民のうちで、8年前の平成23年に海部元総理が名誉市民になられた事例が最後ですが、平成23年という年は何かタイミングだったんでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 議員が御質問の平成23年は、ちょうど一宮市の市制施行90周年に当たる年でございました。 ◆11番(島津秀典君) 市制の節目で記念の年だったということです。 一宮市はことし市制施行98年を迎えております。再来年の令和3年には大変大きな節目となる市制施行100周年、そして中核市移行の年になります。また、過去の事例を見ますと、対象となられる方がお亡くなりになられたときに名誉市民に推戴するケースが多いようですが、三岸節子氏や先ほどお話しした海部元総理は存命中に推戴されております。亡くなられてからよりは、本人御存命中に推戴を受けるほうが喜ばれるのではないでしょうか。 このようなことを含めまして、100周年を迎える記念として何名かを名誉市民に推戴してはどうでしょうか。私が思い浮かぶ方々、例えば昨日、八木議員が取り上げられました画家の川合玉堂氏は、2023年に生誕150年を迎えます。この秋、博物館で生誕120年の特別展が開催された詩人、佐藤一英氏も著名であります。市長として4期16年務められた方、また市長と知事を歴任された方はどうでしょうか。間もなく芸能生活60周年を迎える有名な大物歌手もおいでになりますが、いかがでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 先ほどお答えいたしましたとおり、名誉市民は公共の福祉、政治・産業、学術技芸の進展に寄与し、広く社会の進歩発展に貢献し、市民の尊敬を受ける方に名誉市民の称号を贈り、その功績を顕彰するものでございます。 議員が御提案のとおり、市制施行100周年ということも名誉市民を検討する1つの契機となります。ただいま議員から具体的なお名前を挙げていただきましたけれども、こうした方々も含めまして、今後、検討してまいりたいと考えております。 ◆11番(島津秀典君) 先ほどの説明で、名誉市民条例は本市の市民、または本市に縁故の深い方で、公共の福祉を増進させ、政治・産業、学術の進展に寄与し、広く社会の進歩発展に貢献し、市民の尊敬を受ける方が対象となるとのことでした。より多くの市民の方々に一宮市や名誉市民について関心を持ってもらうために、例えば先ほど一般表彰の質問でも触れましたが、名誉市民の対象者を一宮市にゆかりのあるスポーツ、文化、芸能の分野の若い世代にも門戸を広げてみてはどうでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 最近ではオリンピックに出場するなど、各界の第一線で活躍されている方を表彰条例により表彰しております。これは体育や文化の振興の分野における多大な功績を表彰したものでございます。一方、名誉市民は広く社会の進歩発展に貢献し、市民から深く尊敬されている方に名誉市民の称号を贈り、郷土の誇りとして後世にわたりその功績を顕彰していくものでございます。 このように、2つの制度には違いがございますので、それぞれの目的に応じ、対象者を決定し、表彰、顕彰しているところでございます。条例による表彰とするのか、あるいは名誉市民の対象とするのかにつきましては、さまざまな御意見もあろうかと思っております。御提案いただきました名誉市民の対象を若い世代に広げることに関しましては、これまでに名誉市民になられた皆様とのバランスなども考慮しながら、今後、研究をしてまいりたいというふうに考えております。 ◆11番(島津秀典君) 現在、名誉市民の称号を得ている方たちは、政治経済の分野がほとんどだと思います。市制100周年を機に、多方面からの視点で選んだ一宮市ゆかりの著名人を名誉市民とし、内外に周知すれば、その有名人の足跡を訪ねてこの地に足を運ぶ人もふえることが期待できます。これは、本市のシティプロモーションにもつながるのではないでしょうか。 また、児童・生徒や若い世代の人たちも、多方面にわたる分野の先人たちに続けと意識も高揚するのではないでしょうか。ぜひ御検討をお願いいたします。 以上をもちまして、この12月、私の一般質問を閉じさせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) 暫時、休憩いたします。                             午後1時54分 休憩                              午後2時4分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 22番、竹山聡君。     (22番 竹山 聡君 登壇 拍手) ◆22番(竹山聡君) 議長にお許しをいただきましたので、私の一般質問を始めさせていただきたいと思います。 まず初めに、先ほど島津議員のほうから名誉市民のお話がありました。思えば谷市長のお名前も……名前は挙がっていなかったですね。谷市長が4期目を務められて、谷市長は一宮駅前ビル--i-ビル、総合体育館、一宮斎場、リサイクルセンター、そしてこの庁舎の整備、そしてまた市民活動支援制度、谷市長しか多分できなかったんじゃないかなと思うのが、病院の事業の改革、今、尾張医療圏は非常に充実しておりますけれども、病院事業をスリム化して、しっかり地域医療に応えている。市民病院の三次救急、そのほかの病院の二次救急ですとか、そういったことをたくさん成し遂げられましたんで、まさに名誉市民にはふさわしい方だなというふうに思っております。 それで、中野新市政に変わりました。シティプロモーションについては、中野新市政になってから市当局の姿勢も含めて、大変明るく前向きにシティプロモーションが行われるようになったというふうに言っても過言ではないというふうに私は思っております。そういった前提を踏まえて、一宮市が今後いろんな方に選んでもらえる都市、知ってもらえる都市になるためには、どのようなことを問題提起しながら進めていくかということについて、質問をさせていただきたいというふうに思います。 シティプロモーションの質問をする上で、一番わかりやすい資料で大切な資料であるのが、今現在、一宮市が取り組んでいるまち・ひと・しごと創生総合戦略だというふうに思っております。先日、創生推進会議が開かれたばかりでありますけれども、その創生推進会議では第1期から第2期へ、第2期の骨子が確認されたというふうに伺っております。 まず、その概要と、1期とどのように違うのか、また、どのように新たに進められるのか、また、加えられたことがあるのか。まず、この戦略のPRも含めて、説明をお願いしたいと思います。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 総合戦略は平成27年度から5年間という期間を限定し、地方創生に取り組む計画となっておりました。その後、国から引き続き次期総合戦略を策定し、地方創生に取り組んでいくとの方針が示され、令和2年度から始まる第2期総合戦略の策定に着手をしているところでございます。現在策定中の第2期総合戦略では、第1期での取り組みを継続し、さらなる充実・強化を図っていきたいと考えており、基本目標など骨格となる部分につきましては、継承していく方向で検討を進めているところでございます。 また、国が次期総合戦略で追加をするSociety5.0など新しい技術の活用、誰もが活躍できる地域社会などの新たな視点や、市独自の視点として健康・元気に関する取り組みなども視野に入れながら、今後、検討してまいりたいと考えております。 ◆22番(竹山聡君) 創生推進会議の資料の中で、平成27年にアンケートを行って、転入・転出などに関する結果報告がなされていると聞いております。窓口でアンケートを行ったというふうに伺いましたが、そのアンケートの説明について、その傾向を含めてなるべく詳細を教えていただきたいと思います。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 現在の総合戦略を策定する平成27年に幾つかのアンケートを実施いたしましたので、順に御説明をさせていただきます。 初めに、転入や転出をされた方に対するアンケート結果でございます。 市内への転入では、名古屋市や岐阜市など比較的近い地域から転入された方が多く、引っ越し先の候補としては、一宮市だけを検討したという方が約7割に上っております。また、一宮市に決めた理由は、「勤務地や学校に近い」、「価格や家賃が手ごろ」、「公共交通機関の利便性がよい」などの理由が多くなっております。 一方、市外への転出先で多かったのは、名古屋市、稲沢市などで、転出先を決めた理由も、「勤務地や学校に近い」、「価格や家賃が手ごろ」などが多く、転入者とほぼ同じように、日常生活における利便性が重視されているという傾向が見られました。 次に、市内の高等学校、短期大学を卒業する予定の学生を対象に行ったアンケート結果について、御説明をいたします。 卒業後の進路として希望する地域は、中部地方という回答が非常に多く、一宮市に限定した回答と合わせると約85%を占め、地元志向が極めて強いということが伺われます。一方、卒業後、将来、一宮市に住みたくないと答えている学生の多くは、「一宮市に働きたい会社がないから」という理由が最も多くなっております。 最後に、市内の3つの保健センターに訪れた子育て世帯を対象にしたアンケート結果でございます。 将来、希望される子供の数は平均で2.46人という結果でございました。一方、子育てをしていく上で不安に思っていることといたしまして、「子供の預け先に関する不安」と「子育て費用の経済的な負担」を挙げる方が多く、合わせて9割を占めております。 また、出生率を上げるために望まれる支援として、「乳児から小学校までの安定した託児支援」、「保育サービスや学費に対する支援」といった意見が多く見られております。 ◆22番(竹山聡君) このアンケート自体ですけれども、一応、総回答数が419人ということで、その数が多いか少ないかは別として、非常にわかりやすい資料なので、今、御説明いただきました。 スライドをお願いします。 ちょっと字が小さいかもしれないですけれども、どちらから引っ越されましたかと。先ほどの御説明でもありましたように、名古屋市、県外ですと岐阜市とか、そういったところが多いというところが先ほどの説明でもわかりました。 そして、先ほどの御答弁の中でもありましたように、引っ越し先として検討したまちはありますかというところで、四百十何名の中ですけれども、実に7割の人がほかのまちは検討しなかったと。一宮市だけを検討したというのは、ちょっとこの回答はびっくりですけれども、そういう結果が出ているということです。 そして、この図が非常に皆さんにも記憶にとどめていただきたいのが、定住する地域に対して何が必要ですかという問いに、もう圧倒的に公共交通の利便性が高い、そして勤務地が近い、居住環境がよい、医療施設やサービスが充実しているというこの4項目が圧倒的に多いというのが、このグラフからわかると思います。 スライドありがとうございます。 そして、転入・転出の状況は、2018年度はどうだったのかを教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 2018年、平成30年の転入者数は1万1,810人、転出者数は1万1,159人となっており、転入者が転出者を291人上回る状況でございました。 ◆22番(竹山聡君) 転入者が転出者を上回るという非常にいい結果で、岐阜市や名古屋市を初め、一宮市近隣から選ばれる傾向も先ほどのグラフ、御説明でもおわかりいただけましたし、転出についてのアンケートでもややそういった傾向もあることがありますけれども、PRの上で無視できないアンケート結果、ターゲットになることは間違いないというふうに考えますが、また、子育て世帯は先ほどの資料にはなかったですけれども、大変シビアな目で一宮市のことを見ていると。次、どこに住みたいかを見ているということも、御説明でわかったと思います。 総合戦略の人口社会増の部分は大変に評価できますけれども、その所感を教えていただきたいと思います。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 転入が転出を上回る社会増となっている要因の一つといたしましては、堅調な経済状況にある名古屋市の企業へ通勤するため、居住地として一宮市が選ばれていることもあろうかと考えております。また、第1期の総合戦略で取り組んでまいりました子育て世帯への支援も、認知されてきたのではないかと推察をしております。 一方、先ほど学生に対するアンケート結果でも、一宮市に住みたくない理由として、「市内に働きたい会社がない」と理由が挙げられております。人を呼び込むためには、仕事をつくり出すことも重要となってまいりますので、こうした分野にも力を入れていく必要があるというふうに考えております。 ◆22番(竹山聡君) シティプロモーションには人口増、地域再生、観光PR、市民協働での活力増進など、さまざまな観点がございます。 改めてお聞きいたしますが、一宮市のシティプロモーションの政策目標は何かをよろしくお願いいたします。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) シティプロモーションにつきまして、現在の総合戦略におきましては、「一宮らしさをアピールし、ひとが集まる魅力あるまちをつくる」ことを政策目標としております。 また、第7次総合計画におきましては、取り組むべき5つのプランを実行していく上での共通基盤の一つとして、「人を呼び込む~シティプロモーション~」を掲げており、子育て世帯に選ばれるまちづくりと訪れてみたいまち、交流が盛んなまちづくりを政策目標としております。 ◆22番(竹山聡君) それらの政策目標のために、一宮市をまず知ってもらうという観点からお聞きしたいと思います。 まず、プロモーションとは、マーケティングミックスにおいての活動の一つになります。広告・広報、セールスプロモーション販促、パブリックリレーションズ、直販というか、ダイレクトという意味での人的販売と表現させていただきますけれども、そういったことが挙げられます。市民の方がわかりやすいように、お聞きしたいと思います。 まず、パブリックリレーションズについてでございますが、これはリレーション、まさに我々市議会も市民との関係構築ということでは、その重責を担っていますし、また、市民との関係構築においては、各連区の町会長会などでのPRや意見交換、そういったのもリレーションの中に含まれると思いますし、また、創生推進会議ももちろん含まれる。そういった意見聴取をさまざまな会合で行っているということが、パブリックリレーションズの一環ということが1つ言えるというふうに思っております。市民の方々を交えたリレーションシップに基づく一宮市の地域資源を高めて、PRしていくようなプロジェクトや会議があったら教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 2021年、市制施行100周年の年を迎えるに当たり、今年度、新たに100周年記念事業推進室を設置いたしました。現在この推進室が中心となり、まちの魅力を市民参加型で再発見、再確認し、地元への誇りや愛着を育む機会にするために、さまざまな検討を行っているところでございます。 また、100周年の記念事業を検討、実施するに当たりまして、さまざまな方からの御意見を伺うため、市内の各種団体の代表者で構成する実行委員会、今年度は準備委員会としておりますけれども、こちらとより実務的、具体的な協議を行うための専門委員会を設立いたしまして、記念事業に関するさまざまなことを検討していただいております。 ◆22番(竹山聡君) では、具体的に一宮市が行っている広告・広報についてでございます。 愛知県内向け、そして国内向けに一宮市は何を行っているのか。どのような機会があるのかを教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 総合政策部では、現在、市外の方がごらんになられる媒体といたしまして、市の公式ウエブサイトやユーチューブのほか、フェイスブック、ツイッター、LINEなどを活用し、広報を行っております。 また、総務省が移住を検討する方々に向け、全国の自治体の情報をまとめた情報サイト、全国移住ナビにおきまして、一宮市の魅力を発信しております。このサイトでは一宮市のPR動画、情熱モーニングの掲載を初め、観光や自然、文化の情報などを紹介しております。 ◎経済部長(服部宙史君) 経済部所管としては、一宮市にある施設や地域を観光資源として広く情報発信して、ロケ地誘致に結びつける一宮フィルムコミッションの取り組みがございます。また、七夕まつりの中で、キャラバン隊が愛知県知事を皮切りに県内外の官公庁や事業所ほかを数多く訪問し、あるいは名古屋市内の主要駅でチラシ等の配布をしており、七夕まつりはもちろんでございますが、あわせて一宮市のPRを行っています。この取り組みは観光振興を切り口にしたシティプロモーションの活動と位置づけております。 そのほかにも、県内各地で開催されるさまざまなイベントへ一宮市を紹介するブースを出展し、一宮市の魅力を紹介してございます。 ◆22番(竹山聡君) ただいまどんな広告・広報を行っているかをお聞きしましたけれども、この質問で私がちょっと主眼に置いているのが、一宮市ではこういうことをやっているという話、そしてまた先ほどの島津議員の質問でも、一宮市に実際に足を運んでもらった方へおもてなしをするというようなお話もございました。それは来てから大切になることであって、まず一宮市を知ってもらわなければ来てもくれないということになりますし、ちょっと内向き内向きで言っていると余り一宮市のそのものが、存在意義というのがちょっと見えなくなる可能性がありますので、私はちょっと外からという思いを込めて、また後半、質問させてもらいたいと思います。 まず、スライドをよろしくお願いします。 これは、私の友人につくっていただいた表になります。これ地下鉄の路線をベースにしておりますけれども、名古屋駅からの所要時間が書いてあります。例えば名古屋駅から伏見までは4分、千種までは10分、これが10分圏内ですと千種ですとか、浄心ですとか、八田ですとか、あと日比野、この表でわかると思いますけれども、これは地下鉄で何分かかるかではなくて、乗りかえのアプリケーションとかをちょっと駆使して、JRや名鉄も含まれた時間帯がこの中に載っていると。わざわざこの作業をしていただいたということでありますけれども。 これを見ていただくとわかるように、今ちょっと人気のある名古屋市のまちとしては、星ヶ丘というのがよくテレビで出ていますし、また、若い人に人気のあるまちとしては、長久手市が取り上げられることも多いですけれども、リニアが2027年に、果たして間に合うのかどうかは別として、今リニアインパクトがあるということで、名駅の開発が今盛んに行われておりますけれども、名古屋駅からこれ例えば長久手に行こうと思ったら、もうそれだけで30分以上かかるんです。 この表からわかるように、10分で私が自分が住んでいる自宅、大和町南高井から島氏永まで徒歩で歩いて、島氏永から名鉄の国府宮で乗りかえて名古屋駅まで行くと、時間をはかったところによると34分23秒、JRの金時計までそのぐらいの時間がかかると。また、JR名古屋駅から逆に一宮駅までは、一宮駅の改札を抜けたところでストップウォッチをとめたら21分32秒、これが創生推進会議等でも名古屋駅から10分というふうに言われておりますけれども、まさにJRで行くと10分28秒で、一宮駅にちょうどストップしてドアがあいたところでとめると、10分28秒でした。そういったことから、本当に名古屋駅から一宮市までは10分だということが言えるというふうに思います。これをいかにして市外の、そして県外の人に知ってもらうかというのが、大変大事なことだというふうに思います。 また、最近では、これはシングル向けですけれども、東洋経済オンラインでSUUMOの住みたいまちランキングですとか、シングル向けランキング、名駅まで30分以内、家賃の安い駅ランキングトップ19などの紹介がありました。これが名駅まで30分以内、あくまでこれ家賃が安いだけですけれども、家賃の安い駅ランキングの1位が島氏永駅3万4,800円、3位が今伊勢駅3万8,000円、5位が開明駅3万8,600円というふうになっておりました。 こういったことから、シングルにも注目していただきたいという思いで、多分SUUMOのランキングに入ったんだろうというふうに思いますし、また、このランキングもいろんな見方ができますので、これが全てじゃありませんけれども、そういったこともございます。このランキングを見たときに、島氏永が1位だったんでちょっとびっくりしましたけれども、そういったこともございます。 また、大切なことで、交通の便がいいことと防犯パトロールの拡充や防犯カメラ設置の推進というのも、治安を守るという面では非常に大事な部分があって、これもちょっと話が飛ぶんですけれども、先に紹介したいと思います。 後で皆さんにもネットで確認していただきたいと思うんですけれども、加古川市という市があって、ここが行っている政策でスマートシティという政策になりますけれども、これは総務省が主導した政策であって、シティプロモーションと安全・安心を一体化した政策を取り組む、これも全国で行われている地方創生の推進の一環ということで、ICTを活用した安全・安心のまちづくり、これ規模がたしか加古川市は118キロ平米だったと思いますから、一宮市とほぼ一緒ぐらいの面積になります。こういった取り組みです。 データを収集して分析等を行うプラットフォームをつくって、さまざまな取り組みをしているということで、ホンダとも共同研究をしていると。また、日本郵政とも研究を行っていると。こうやってバイクにいろんなデータを取り込むために情報機器をつけて、通信機器をつけて走らせたりとかして、データ収集をしているということであります。そういった意味で、非常に話はちょっと飛び飛びで申しわけないんですけれども--スライドありがとうございます。 加古川市のように、安全・安心とシティプロモーションを一体化して取り組んでいるまちというのも御紹介させていただきました。 それでは、ちょっと話を戻って、一宮市の自治体として市が把握しているランキング等々がございましたら、まず紹介をお願いしたいと思います。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 市ではシティプロモーションの推進の効果を把握するため、ブランド総合研究所が毎年発行している地域ブランド調査の全国ランキングのうち、認知度について毎年把握を行っております。2019年度の調査では、一宮市の認知度は全国の市区町村のうち316位という結果でございました。また、東洋経済新報社から全国の首都、特別区を合わせた812の自治体を対象に、住みよさランキングというものが公表されております。こちらのランキングでは、2019年の一宮市は総合で533位でございました。 なお、昨年度、2018年度のSUUMO住みたいまちランキングの愛知県版では、尾張一宮駅が住みたい駅の8位となっているほか、住みたい自治体ランキングでは名古屋市の千種区、中区、中村区、そして長久手市に次いで、一宮市が5位ということを把握しております。 ◆22番(竹山聡君) このランキングが全てではないですけれども、なかなかまだまだだというようなことをちょっと直感的に思うわけでございますけれども、それでは昨年、市のPR動画を作成されたと思いますが、どういったもので閲覧件数はどのような状況であったのかを教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 昨年度、PR動画として30秒バージョンのものを3本、3分バージョンのものを1本作成いたしました。30秒バージョンでは、元気な子供が育つまち、都市近郊で豊かな自然と遊べるまち、次世代の教育環境があるまち、こういったことをテーマに作成いたしました。また、3分バージョンでは「情熱モーニング」と題しまして、都会生活に疲れた主人公が喫茶店のマスターとして一宮市に帰ってくるという内容のものとなっております。 現在、これらの全ての動画をユーチューブで公開しております。また、30秒バージョンにつきましては、一定期間、子育てに関心のある人がユーチューブを視聴したときに、インストリーム広告という形で流れるようにもしております。12月2日現在における閲覧件数は、3分のロングバージョンが約4,700件、30秒のバージョンは約3万3,000件から3万7,000件となっております。 ◆22番(竹山聡君) これもちょっとユーチューブで確認させていただきましたけれども、多いもので30秒バージョンが3万3,000件から3万7,000件ということであります。これが例えば、一宮市七夕まつりでディズニーパレードをやったときの動画を投稿している方の閲覧者数を見たら、2万件とか、ディズニーというだけでいろんな人が見るということで、先ほどの島津議員のお話でもありましたけれども、まさにいきなり突然というのも、いろんな広告媒体やいろんなキャラクターの媒体によっては、それだけ上がるということがよくわかるわけであります。 本山議員の質問の中でもありましたけれども、本当にSNSというのは非常に多くの利用者数がありまして、私が調べたところでも、ユーチューブは月間で利用しているのは6,000万人を超えている。そして、ツイッターは4,500万人、LINEは8,100万人と、月間ベースですけれども、そういったぐらいの利用者の方がいるということで、非常にSNSは無視できない存在であるということがわかります。 では、例えばユーチューブなどは利用者が多いので、人気ユーチューバーなんかが、今話題に上がっている方が何人もみえますけれども、そういった方々とコラボというのをやってみるというのはどうでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 新たな情報発信の方法として、人気ユーチューバーとコラボすることも、広く情報をお伝えできるという点で大きな可能性を持っているというふうには考えております。岡崎市では既に2組のユーチューバーを岡崎観光伝道師として任命し、活用しているということもお聞きをしております。こうした事例も参考にしながら、ユーチューバーに限らず市のPRに御協力していただける方を含め、幅広くPRの方法を研究してまいりたいというふうに考えております。 ◆22番(竹山聡君) 事務局に調べていただいたんですけれども、岡崎市での取り組みを紹介いただきましたけれども、余りお金がかかっていないというふうにお聞きしましたんで、ぜひ一宮市もそういったことも考えていただけたらというふうに思います。 テレビ、雑誌等のマスメディアで取り上げられたもので、市が把握しているものを次に教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 市が実施いたします多くのイベントや施策が、各マスメディアに取り上げられております。しかし、やはり代表的な文化の一つである喫茶店でのモーニングサービスが多く取り上げられているように感じております。このモーニングサービスにつきましては、ローカル番組にとどまらず、皆様よく御存じの「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられるなど、全国放送でも繰り返し取り扱っていただいております。 また、雑誌などにおきましても、一宮市の食文化のほか、尾州の生地に関するものや三岸節子、佐藤一英の記事、最近ではラグビーワールドカップに関する記事が掲載されていることを目にしております。 なお、このようにマスメディアに取り上げられた情報につきましては、市のウエブサイトにおいて、メディア掲載情報として紹介をしております。 ◆22番(竹山聡君) 一宮市を売り出すためのセールスプロモーションとして、実際に一宮市を知っていただく、一宮市に来ていただくことについての市長の行動を含め、取り組みについて教えてください。
    ◎総合政策部長(皆元洋司君) 先ほど申し上げましたPR動画を初め、市の公式ウエブサイトやSNSなどを通じ、広く市の情報を発信しております。 また、多くのマスメディアで報道されるように働きかけるパブリシティの大切さを市職員に周知いたしまして、積極的に一宮市の魅力につながる情報を発信するよう努めているところでございます。 市長みずからもことし3月に夕方のテレビ番組で最も視聴率が高い中京テレビの「キャッチ!」に出演し、芸人・古坂大魔王、世界的に御活躍されております別名、皆様よく御存じのピコ太郎でございますけれども、こういった方に一宮市を案内する形で市の魅力を発信するなど、さまざまな機会を通じ、積極的に情報発信を行っているところでございます。 ◆22番(竹山聡君) それでは、他市では東京事務所というのがあったりいたします。市長は東京に長くいたこともございまして、東京のことをよく御存じだと思いますけれども、省庁においてもそうだと思います。それでも市の顔である市長のアテンドが、東京事務所があればできるというふうにも思います。東京事務所の設置についてどのように考えているのか、他市の状況も踏まえて教えていただきたいと思います。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 東京事務所には大きく分けて2つの役割がございます。1つ目の役割は、関係省庁との連絡調整や政策判断に有益となる情報の収集、また、予算確保に向けた各省庁への要望活動など、トップマネジメントのサポートを行うことでございます。2つ目の役割は、東京を中心とする首都圏において、シティプロモーションの拠点として活動することでございます。この2つの役割を担う東京事務所の設置は、今後の市政運営に有益であるというふうに考えておりますが、当然ながら事務所の維持費や職員の駐在費用など、それなりの経費も必要となりますので、さまざまな視点から検討していきたいというふうに考えております。 また、東京事務所につきましては、愛知県、岐阜県、三重県の3県で、5つの市が設置をしております。具体的に申し上げますと、愛知県では名古屋市、豊田市、豊橋市、田原市の4市、岐阜県では岐阜市、高山市、下呂市の3市、三重県では四日市市、津市の2市でございます。 ◆22番(竹山聡君) これも事務局に調べていただきましたけれども、まず豊橋市の東京事務所について調べさせていただきましたけれども、これは名称が首都圏活動センターというふうに呼ばれているもので、豊橋市の場合は職員3人、2人正規職員で1人嘱託と。そして、これに係る事業費が1,800万円、人件費が2,700万円、合計して4,500万円ぐらい、決算値ですけれどもかかるというふうに調べさせていただきました。 この豊橋市の場合は日本都市センターの9階、これいろんな自治体が入っているんですけれども、そこで借りて4,500万円ほど、これを高いと見るのか安いと見るのかというところだというふうに思いますけれども、これは活用の仕方であって、この東京に置かれた職員の方が先ほども申し上げたとおり、市長が各省庁に行ったりとかするときの段取りとかを組んだりですとか、あとは一宮市を何といっても売り出すための行動を東京でやってほしいという願いがあって、この質問をさせていただきましたけれども、例えば先ほどのSUUMOのランキングじゃないですけれども、大手の不動産会社に一宮市を売り込みに行ったりですとか、マスメディアに売り込みに行ったりですとか、いろんな企業とコラボするときのまず第1段階として、この東京事務所の人に活躍してもらうという意味では、この4,500万円は決して私は高くはないというふうに思っておりますので、いろんな活用を含めて、ぜひ前向きに検討をいただきたいなというふうに思います。 次に、ダイレクトな販売と、セールスという観点で、一宮市が実際に活動が成功した例、結果が出た例については、どんなものがあるのかというのを教えていただきたいと思います。 ◎経済部長(服部宙史君) 先ほど本山議員の御質問でも触れさせていただきましたが、一宮市では地方創生交付金を活用して、尾州産地ブランド発信事業を実施してございます。今年度は、東京の新宿高島屋が毎年10月に開催している半期に一度の紳士向け催事に合わせ、「尾州をたしなむ日」と称して、一宮市を中心とする尾州の繊維産業の魅力をアピールするイベントを開催いたしました。 会期中は売り場やエントランスを活用し、尾州産地の魅力をまとめた動画を配信し、また、PRパネルなどの展示を行いました。そして、会期中日の10月19日には、俳優の田丸麻紀、長谷部健渋谷区長をお招きし、中野市長とのトークショーを開催いたしました。トークショーでは一宮市の紹介、女性目線から見たスーツの着こなしや尾州の生地を採用するこだわりといった話題に花が咲き、その様子は中野市長のインタビューとともに東京MXテレビにて放映され、関東圏に広く配信されました。 本事業実施後、高島屋での尾州生地の売り上げシェアのアップにつながったという報告を受けてございます。 ◆22番(竹山聡君) それでは、一宮市に移住・定住していただくために、一宮市は今どんなことを行っているのか教えてください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 今の御質問にお答えする前に、先ほど私の答弁で間違いがございましたので、訂正をさせていただきます。 東京事務所の設置につきまして、愛知、岐阜、三重、3県で5つの市と申し上げましたが、9つの間違いでございましたので、おわびして訂正させていただきます。申しわけございませんでした。 それでは、ただいまの御質問についてお答えをさせていただきます。 現在の総合戦略の基本目標の一つである都会の利便性と田舎ののどかさが織りなす暮らしたくなるまちをつくるために、一宮駅周辺の土地の高度利用を促進するための容積率の緩和、市街化調整区域内での地区計画を活用した良質な住宅地の供給、木曽川沿線の自然を生かした魅力づくり事業など、環境の整備に取り組んでおります。 また、子育て施策にも重点を取り組み、PR動画を活用するなど、子育て世代をターゲットに絞った情報発信などを行っております。 ◆22番(竹山聡君) 今、答弁いただきましたさまざまな政策が行われておって、最後は情報発信を行っているということでありますけれども、全ての政策は県内他市の人に知ってもらわないと意味がありませんので、ぜひこの取り組みを実際にしていることを周りの人に知ってもらう努力、それをいかにするかということを私たちも含めて、一宮市全員で考えていかなければいけないというふうに強く思うので、シティプロモーションという質問をさせていただきました。 一宮市は市制施行100周年を2021年に迎え、一宮市を対外的にPRするよい機会だと思います。どのような取り組みをされるのかをお聞かせください。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 市制施行100周年を迎える2021年は、中核市へ移行する年でもあり、市といたしましても、この大きな節目となる年は一宮市をアピールする絶好の機会であるというふうに認識しております。今年度につきましては、100周年を迎える準備の年として、キャッチフレーズの制作やロゴマークを全国に公募し、決定する予定でおります。今後、決定いたしましたキャッチフレーズやロゴマークを有効に活用するとともに、さまざまな機会を通じまして、広く市内外に市制施行100周年をPRしてまいりたいというふうに考えております。 ◆22番(竹山聡君) スライドをよろしくお願いします。 今、100周年を迎えるに当たっての御答弁をいただきましたけれども、私はこの1番に来ている公共交通の利便性が高いことが必要だというふうに思っております。 スライドありがとうございます。 これは、本当にどこまでいっても追求しなければいけないことだというふうに考えております。渡部議員の質問の中でも、バスが走っているから一宮市を選ぶとか、公共交通が整っているから一宮市を選ぶんだというぐらい、やっぱり公共交通の利便性が高いというのは大事な政策だというふうに思いますし、税金を納税されている方々、いろいろと難しい問題はありますけれども、自分の税金が、公共交通に使われるほうがいいと考えている方は多分多いと思います。もちろん命にかかわるいろんな政策、たくさん大事な政策がありますけれども、これが一番わかりやすい。市をPRするにも一番わかりやすい政策だというふうにも思いますので、私もシティプロモーションをやる上では、公共交通の利便性は決して欠かせないと。 バス運転手不足ですとか、いろんなぎりぎりの感じでやっているという御答弁がありましたけれども、私は絶対にお金をかけて知恵を出せば、利便性を高めるための政策は出てくるというふうに思っておりますので、どうか頑張っていただきたいというふうに思います。100周年を迎えるに当たって、少しでも一宮市に来ていただく方々のためにも、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、一宮市のシティプロモーションについて、市長から見た一宮市のよさも含めて、市長のお考えをぜひお聞きしたいと思います。 ◎市長(中野正康君) 竹山議員からシティプロモーションについて、さまざまな御質問をいただきました。 私が4年前に市長になってから取り組んできた大きな大きな柱でございますので、今、振り返りという意味でも、大変有意義な質疑応答だったのではないかと思っております。特に4年前、地方創生室ということで、横串を通すために新しい部署をつくりました。子育て世代を引きつけたいということで、当時4年前、地方創生室長を伊藤こども部長がやってくれて、その次長を皆元総合政策部長がやってくれましたので、彼らがつくった計画を今着々と実施しているというような状況であります。 そうですね。私が市長として、市のトップとして、行政として今心がけていることについて、せっかくの機会ですから、お話をさせていただきたいと思います。 これまで取り上げてこられた繊維であったり、モーニングも発祥を考えますと、機屋、工場がうるさいから会議室がわりと考えれば、広く繊維の一環かもしれません。繊維産業、またモーニング、こちらについてはもう民間の人たちが、企業の人たちが、団体の皆さんが本当に一生懸命にやってくれているのが、ここ最近の現状だと思います。特にモーニングは過当競争になるんじゃないかなと心配になるぐらい、一生懸命やられておられます。 そういう意味では、行政は力を入れる分野として、私は今3つほど考えております。 1つが文化です。芸術、伝統、こうしたものはなかなかビジネスベースに簡単に乗らないでしょうから、川合玉堂、佐藤一英というお名前が出ておりましたけれども、美術館、博物館等々を通じて、私ども行政がしっかり発信していかなければいけないと考えております。 2つ目が自然です。木曽川沿いの魅力を高めるということで、ミズベリング、公園、遊歩道、自転車道の整備を行っておりますが、こうしたことはやはり行政が取り組むべきであると。さらに農業の地産地消、これもいちのみや野菜プロジェクト、138、831プロジェクトとやっておりますが、こうした農業も大きく含めて自然、これは行政がイニシアチブをしっかりとっていくべきだろうと考えております。 3つ目が新しい技術、これも今この地域では行政が、市役所がしっかり取り組んでいくべきだろうと思います。先ほど加古川市のケースも御紹介いただきました。私ども一宮市もことし2月、5G、第5世代の携帯電話システムを使いまして、KDDI、auの協力をいただき、愛知県が日本で初めて、運転席に人がいない形での自動運転の実験を行っていただきました。それのみならず、ソフトバンクグループとの提携で、200台近くのPepperを今、小学校、中学校にお借りしてプログラミング教育をやっております。市役所の中でもRPA、事務ロボットというのがいいんでしょうか、こういったものを職員が一生懸命取り組んでくれています。こうした新しい技術の取り込み、これも市役所、行政が頑張ったらいいんじゃないかなと、そんな思いで私は今シティプロモーションに臨んでいるということで、最後まとめにお話をさせていただきました。 竹山議員におかれましては、シティプロモーションで移住していただきたい世代のラストぐらいですかね、人間なんか20代、30代で家を買うか、マンションを買うかというころまでは引っ越しするんですけれども、40代も半ば過ぎるともう転入してきてくれなくなりますので、若い世代がどう感じるか、何を求めているかということについて、これからも積極的に御提案、御提言いただければと思います。 ◆22番(竹山聡君) それでは、私の一般質問を閉じさせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) 暫時、休憩いたします。                             午後2時54分 休憩                              午後3時3分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 10番、宇山祥子さん。     (10番 宇山祥子君 登壇 拍手) ◆10番(宇山祥子君) 議長のお許しをいただきましたので、本日、最後の一般質問に入らせていただきます。もうしばらくお時間をいただきますようお願いいたします。 あなたのひと声で安心を!ヘルプマーク。 ヘルプマークについて、お尋ねしていきたいと思います。 こちらがヘルプマークになります。 スライドをお願いいたします。 ヘルプマークとは、2012年に東京都で運用が始まったもので、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としながらも外見からはわかりにくい障害をお持ちの方のためにつくられたものです。 スライドありがとうございます。 初めに、ヘルプマークへの社会的理解の向上を目指し、世代や性別、障害の有無を問わず、人々の触れ合いがある住みやすいまちづくりを推進する、外見からは障害がわからない方が援助をされやすくされるように身につけてほしい、ヘルプマークの趣旨を正しく理解され、一宮市民の方皆さんにこの声が届くことを強く願います。 実は、恥ずかしながらも、私はついこの間まで知りませんでした。私がヘルプマークを知るきっかけとなったのが、知り合いのおばあさんが「これ、かわいいやろう。福祉課の人がかばんにつけてくれた」とうれしそうに見せてくれたところからなんです。認知が広がっていないために生じる誤解として、市民の方からいただいた声として、目に見えない障害をお持ちの方が福祉タクシーの助成を受けていると批判の声も上がる現状、内臓疾患用のイメージが強いので、聴覚障害、精神障害のような外見からわからない身体障害者の方が自分たち用じゃないという認識を招いている。 ヘルプマークが愛知県で配布開始して1年半になろうとしていますが、市の認識として現段階の認知度はどのくらい上がっていると思いますか。配布枚数の推移と福祉課窓口での対応及び市民の方の声について教えてください。 ◎福祉部長(石原秀雄君) ヘルプマークにつきましては、議員が御紹介のとおり内部障害や妊娠初期の方など、外見からわからなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要とすることを知らせることで援助を受けやすくするというもので、東京都が作成したマークでございます。愛知県では県が主導となり、平成30年7月20日から配布を開始しました。 一宮市では令和元年12月1日現在、2,101枚を配布しております。当初は月に200枚、300枚を配布いたしました。現在では月平均90枚程度ですが、途絶えることなく一定数を配布しておりますので、市民の方の理解も拡大しつつあると理解しております。配布は市役所福祉課のほか、尾西庁舎の窓口課、木曽川庁舎の総務窓口課の3カ所で、愛知県が作成したガイドラインに沿って希望される方に配布しております。窓口に見える方はポスターで見た、知り合いが持っていたなど、周囲からの情報で来所される方がほとんどでございます。 ◆10番(宇山祥子君) それでは、愛知県のガイドラインについて教えてください。 ◎福祉部長(石原秀雄君) ヘルプマークは当初愛知県が作成し、市町村に配布の依頼がありました。ガイドラインは配布対象者や配布方法等について、県内で統一するために作成されたものでございます。 ◆10番(宇山祥子君) それでは、ガイドライン以外に一宮市の独自の取り組みはありますか。ほかの自治体では枚数制限があるとか、当事者本人にしか配布しないとも聞きます。また、具体的に申請書類は必要なんでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 統一的な配布方法といたしまして、対象者及びその代理人からの口頭の申し出によることとなっております。書面での申請書の提出や本人確認は不要となっておりますので、窓口にお越しいただいた際に理由を口頭でお聞きし、配布の趣旨を説明して、1人1枚配布しております。代理の方が見えた場合でも、使用される理由をお聞きして配布しております。県のガイドラインに沿って行っておりますので、市独自の取り組みは行っておりません。 ◆10番(宇山祥子君) なるほど。基本的に本人の申し出があればいいということですね。 では、これまでに窓口でお断りするケースはございましたでしょうか。 さらには、支援の必要性を確認するために、障害者手帳など提示が必要ですか。不正使用などの心配はないのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) これまでに断ったという報告は聞いておりません。 ガイドラインには、援助や配慮を必要としているかどうかを判断するのは御本人としており、障害者手帳の有無は問わないこととしております。不正使用につきましては、ヘルプマークは金銭的優遇があるわけでもなく、必ず配慮が保障されるものでもありませんので、趣旨を御理解いただいていると認識しております。 ◆10番(宇山祥子君) その意義を知っていただいてこそのヘルプマークですが、その周知について、今後、広報やウエブサイト以外に、街頭に出ていってPRするなどの予定はないのでしょうか。また、他市では障害者施設や福祉施設などでも配布しているとお聞きしますが、窓口の拡大についてはいかがでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) ヘルプマークの配布に当たり、普及啓発は愛知県が実施することとなっております。県内一律に周知をし、鉄道・バス事業者を初めとした民間事業者等へも協力要請されております。このマークは東京都が作成されたものであり、自由に使用することができません。リーフレットなどに掲載する際には、東京都の許可が必要です。また、現在のところ、一宮市では街頭PRは考えておりません。 交付窓口の拡大につきましては、愛知県から配布数の報告を定期的に求められ、在庫管理が必要なため、口頭確認や趣旨の説明などを確実に行うためにも、現行の3カ所の窓口での配布を継続していきたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 自由に使用することができないんですね。 それでは、窓口の拡大もされないということですね。 市には以前よりヘルプカードというものがありましたが、スライドをお願いします。 こちらがヘルプカードです。ヘルプマークとの違いを教えてください。 また、ヘルプカード、ヘルプマークを同一化したほうがわかりやすく、管理もしやすいと感じますがいかがでしょうか。愛知県に提案できないものでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) ヘルプマークはストラップとしてかばんなどにつけられるようなもので、マークとして目立つようになっております。一方、ヘルプカードは市独自のもので、障害のある方の住所、氏名、緊急連絡先、医療機関、利用している事業所などの情報や障害特性、必要な配慮が記載できるようになっている紙のカードでございます。外出先の事故で困ったときや災害時などに周囲の方に見てもらい、支援を受けやすくするものでございます。一体となると効果的とも思えますので、愛知県に提案したいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) スライドをお願いします。 これも市民の方からの御要望ですが、現行、穴にはめ込むタイプなんですが、このスライドでもわかると思うんですけれども、この部分がグリップ式であるとつけかえが楽である。 そしてもう一点、裏に張るシールの耐久性がなく、雨風、日焼けなどでしわしわになり、すぐに読みにくくなる。シール部分だけでも丈夫だとありがたいといただいていますが、これらもあわせて愛知県に提案していただくことはできますでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) あわせて県に提案したいと考えます。 ◆10番(宇山祥子君) 愛知県のヘルプマーク普及パートナーシップ制度について、協力してくださる企業が予想以上に上回る状況だと聞きましたが、ポスターの追加交付など、普及啓発についてその後はどうなのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 普及啓発は県が行っておりますので、愛知県に確認いたしましたところ、令和元年12月1日現在、189団体が登録されているとのことでございます。ヘルプマーク普及パートナーシップ事業は、県が作成する啓発用ポスターの掲示やリーフレットの配布、団体の行うセミナーやイベントでのPRなどの取り組みを行う団体が登録されています。令和元年12月9日、昨日ですけれども、愛知県と団体が協賛でヘルプマーク啓発コンサートが開催されました。ポスターやリーフレットについては県が常時増刷しており、希望すれば追加交付されると聞いております。 ◆10番(宇山祥子君) わかりました。 他市では小学生が提案した逆ヘルプマークがあると聞きましたが、市ではどのようにお考えですか。 スライドをお願いします。 こちら左側、緑色のほうが逆ヘルプマークです。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 議員が御紹介の逆ヘルプマークとは、障害者や困っている人たちに手助けします、協力が必要なときは声をかけてくださいという気持ちを示すためのマークと聞いております。静岡市の小学生が考案し、現在の赤いヘルプマークの緑色版を発案し、静岡県が前向きに検討しているとの新聞報道がございました。 ヘルプマークの配布が平成30年7月からの開始で、比較的新しい事業のため、まずはヘルプマークそのものの周知が必要と考えております。また、先ほども御説明のとおり愛知県の事業ということで、市といたしましては、愛知県の動向を見守りながら連携していきたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) こういった話が小学生から出ますと、マークのありなしには関係なく、日ごろからの声がけが本当に大切になってくると思います。ただ、声をかけたら嫌な顔をされたことがあると、もう再び声をかけにくくなってしまいます。 先日、小学生の児童の何人かにヘルプマークについて知っているかと尋ねてみましたところ、ほとんど知らないとの回答でした。 そこで、いただいた市民の方の声を御紹介します。 「これから市制100周年を迎えますが、その先も人々に愛されるまちにするためにも、市長の御意見も伺いたく存じます」。 教育現場でのヘルプマーク、見えない苦しみへの理解促進を図る必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。 ◎市長(中野正康君) 私も宇山議員と思いは同じであります。普及啓発は必要ですね。具体的には、社会福祉協議会の皆さんの小・中学校で行う福祉実践教室などがあります。また、教育現場は高橋教育長がしっかりと進めていただけると確信しております。 私からつけ加えるとすれば、マークも大事ですけれども、それを支える理念としての助け合いや思いやり、こういったものがもっともっと広がっていったらいいまちになるんだろうなと、このように考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 市長より心強いお言葉をいただきましたので、御相談いただいた市民の方の心に届いたことと思います。 もう一方の声を。 「私たちがヘルプマークをつけるのは、もし道端で倒れていたり、公共機関でしんどくなったり、街角で困っていたときに、ふと気づいてもらいたい。声をかけていただけるならうれしい。ひょっとしたら迷惑をかけてしまうかもしれない。でも大丈夫です。それだけです。みんながみんなに優しくなれる世界、それがヘルプマークだと思います」。 マークのあるなしにかかわらず、さまざまな立場の人が違う立場の人を思いやる社会だといいんですが、難病や障害を抱える苦労は当事者じゃないとなかなかわからないものです。わからないなりに、ちょっとした配慮がし合えるそのきっかけであって、助けてもらいたいんではなく、サインだと認識して役に立てていただきたい。「ありがとう」、「優しいね」という言葉は、周りにいる人たちに心地よい幸せを届けます。どうか少しだけ自分の周りにいる人に関心を持っていただいて、お互い様に支え合う、そんな社会になればという願いを込めて、私からのこの質問はこれで閉じさせていただきます。ありがとうございます。 今までの一般質問の中で、どの議員の方も皆さん「いちばんだいすき。一宮」の気持ちで、さまざまな角度からの御提案をされています。私も生まれも育ちも一宮市、「いちばんだいすき。一宮」という気持ちで、わくわくするような提案をさせていただきたいと思います。 市役所庁内スペースの有効活用化です。 市役所庁舎内のスペースを今よりもっと市民の方々の御利用促進や、市の産業振興活動や、各課の取り組んでいる内容、イベント等を紹介する場にしていただきたい。 議員になって感じるのが、一宮市って毎日市内で何かしらいろんな取り組みを各課がなさっている。週末は特に多いです。職員の方々も本当によく働いていらっしゃいます。ありがとうございます。お疲れさまです。しかしながら、せっかく皆さんが取り組んで休日出勤されている事業も「知らなかった。もっと早く教えてくれれば行きたかったのに」という御意見をよく耳にします。広報やホームページ、SNSに載せることももちろんなんですが、各課の開催、取り組んでいる内容が市民の方に周知できているかというと、やはり知って来ていただく、参加していただくことに意義があるんではないでしょうか。気がある人は見ますではなく、こちらから積極的にお声がけする努力も必要だと思うのです。 その1つとして、1階ロビー、各階エレベーターフロア、14階ギャラリーのスペースの有効活用を提案させていただきます。 それぞれ所管はどこになりますか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 1階のエントランスロビー、各階エレベーター前ロビー、14階市民ギャラリーの所管は、いずれも市役所本庁舎の施設管理を所管しております財務部管財課でございます。 ◆10番(宇山祥子君) エントランスロビーには、毎日たくさんの方々が市内外よりお越しいただいている。待ち合わせをされている方、エレベーター待ちをされていらっしゃる方といったその方々に知っていただく絶好のスペースがエントランスロビー、つまり市役所の顔になります。とりわけ、こちらが12月9日、きのうのエントランスロビーの状況です。 スライドをお願いします。 まず、入り口に入ってすぐこの場所が視界に飛び込んできます。正直、殺風景でいつも何だかもったいないなとさえ感じます。 次はここです。きょうはどちらの議員が登庁されているのか。きょうの11階の食堂のランチは何かなとか、皆さん見ていらっしゃいますが、スライドありがとうございます。 私は一言多いってよく言われるんですけれども、正直言って何となく並べてあるような感じが見受けられ、一宮市の顔と胸を張って自慢できる場所になっているでしょうか。繊維のまち一宮、ファッションのまち一宮、世界で認められたウール生産地尾州といったイメージがありますでしょうか。 そこで、それぞれ利用についての制約等はあるのでしょうか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 1階のエントランスロビーにつきましては、市役所の顔となる部分でございますし、市役所を利用される多くの方が行き来されますので、公用での利用に限り、支障のない範囲で展示物の設置などを行っております。多くの部署からの利用希望がございますので、それぞれの利用期間や利用場所について調整を行った上で、利用をしている状況でございます。 2階より上のフロアのエレベーター前ロビーにつきましては、11階と14階で休憩スペースとしての活用をしております。管理の目が行き届きませんので、その他のフロアも含めまして、展示物の設置といった利用は行っていない状況でございます。 14階ギャラリーにつきましては、市民の方が芸術・文化の成果物を無料で展示できるスペースなっております。利用できる方は市内在住、在勤、在学、市内で創作活動を行っている方やグループで、利用できる日時は開庁日の午前8時30分から午後5時15分まで、連続での使用は原則として月曜日から金曜日までの5日間としております。 ◆10番(宇山祥子君) そうですか。 では、各フロアに展示物が難しいのなら、ポスターの掲示ならいかがでしょうか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) ポスターの掲示につきましては、1階から10階までの執務室へ向かう廊下部分にポスター掲示場所を設け、そこに掲示をしております。各部署が掲示を希望する公用の掲示物につきまして、期間を2カ月までとして掲示をしているというところでございます。 ◆10番(宇山祥子君) そうなんですね。わかりました。 14階市民ギャラリーは、先日、私も友人の展示のため、搬入をお手伝いさせていただきました。市役所のふだん出入りしたことがない南口にて、インターホンで趣旨を伝えますと、すぐに自動開錠していただき、入ってすぐの台車を使用できるエレベーターで14階まで作品を運べます。 スライドをお願いします。 こちらが南入り口になります。こちらがエレベーターです。 ポスターも事前に持ち込めば掲示しやすく、パウチもしていただけるし、作品を置いて飾る用に机、椅子、三脚も貸していただけます。貸し出し用の机などではどちらかで不用になったものを再利用されていて、各種メーカーばらばらで設営するのが大変でしたが、職員の方が物を有効活用されているということがわかり、とても感心いたしました。 ところで、利用状況はどのようになっていますでしょうか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 本年4月から11月までの利用状況を週単位で申し上げますと、公用での利用も含めまして、35週のうち14週の利用がございました。 ◆10番(宇山祥子君) 35週のうち14週の御利用ですか。利用稼働率が低いような気がしますが、もったいないですね。 14階ギャラリーは、現状1週間しか借りられないが、期間が1週間という短さで搬入、搬出の手間を考えると出展を断念、もしくはもっと期間を延長してくれれば利用者がふえるという声も聞いております。開催される方は、自分の作品を見てもらうために案内状を発送されている方が多いです。見に来られる方も、1週間の開催だとなかなかタイミングが合いづらく、行きづらいです。より多くの市民の方に利用してもらうためにという気持ちも理解できなくもないんですが、見に行く側のことを考えると短過ぎるのではないでしょうか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 5日間を超えて御利用をいただくというようにしますと、土曜日や日曜日などの閉庁日を含んで利用していただくということになります。閉庁日における展示物の観覧は、セキュリティーの面からお断りをさせていただいております。また、閉庁日には公共施設を活用した学習室として使用するなど、公用で利用する場合に展示物の管理ができない状況もございます。 しかしながら、閉庁日に公用利用がない期間においては、セキュリティー上も問題がないことから、閉庁日を除いた10日間の連続利用が可能となるように検討してまいりたいと思います。 ◆10番(宇山祥子君) ぜひ前向きに御検討いただきますよう、よろしくお願いいたします。 自分の作品が市役所庁舎内で展示できることは、とてもうれしいという声もお聞きします。それに何より14階は景色もよく、明るくて気持ちがいい場所です。市民の皆様の活躍の場として御利用いただく際に、守っていただきたい事項を御理解いただいた上で活用していただきたいですね。 さて、先日、市制施行100周年記念事業のキャッチフレーズが決まりました。「いちばんだいすき。一宮」、このキャッチフレーズの制作にかかわるワークショップ、「みんなで100周年のキャッチフレーズを考えないと(night)!」が7月に開催され、私自身もこのワークショップに参加してまいりました。参加者が一宮市の思いを出し合う中で、若い世代からも「尾州ブランド」というキーワードが出され、「尾州」というフレーズが浸透していることを実感しました。 また、一宮市のせんい団地で昨年まで開催されていた「せんい団地で文化祭」が会場を移し、「びしゅう産地の文化祭」として令和元年11月23日に開催されました。先ほど本山議員、経済部長も行かれたとおっしゃってみえましたが、私も行ってまいりました。フード、雑貨、音楽、ワークショップなどの文化祭らしさはそのままに、尾州でつくられた生地や洋服の販売、当日限定の工場見学など、繊維産地を気軽に見て体験できるイベントとなり、総勢50を超える店舗が参加され、来場者数推定2,000人、2,000人ですよ、すごいですよね。どのイベントも集客に頭を悩ませているのに。繊維は決して終わったコンテンツではないぞと感じました。 敷地内どこも大盛況で、大変盛り上がっていました。今までは少し距離感のあった産地の存在を県、市内外の方に身近に感じていただく機会となりました。ここでも若い世代のものづくりへの関心、工場見学ツアーに行列ができるなど、尾州産地への関心が高まっていることを出展された企業様は手応えとして感じられたのではないでしょうか。最近は地元企業に就職される若手人材も育っていると伺いました。これだけ注目されている尾州です。産地ナンバーワン、一宮市の市役所に何も広報していないことのほうが明らかにおくれていると思います。 そこで、市民の方からのお声なんですが、旧市役所の1階、現オリナス一宮には社名入りで生地が飾ってありましたが、なくなった経緯について教えてください。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 旧市役所西分庁舎、現在はオリナス一宮になっておりますが、建物の西側にあったショーウィンドウは一宮市観光協会が業者に委託をし、社名入りの生地などを展示しておりました。平成24年に尾張一宮駅前ビル、i-ビルが竣工いたしましたが、1階に観光案内所を設置し、人通りの多いコンコースに面したところに尾州の織物を展示するスペースを設けました。市役所の建てかえに伴いまして、旧市役所西分庁舎は歴史ある建物として歴史的・文化的遺産を未来に引き継ぐため、オリナス一宮として改築いたしましたが、その建物の性格や尾張一宮駅前ビルの観光案内所に展示スペースを設けたことから、旧市役所西分庁舎のショーウィンドウにつきましては廃止をさせていただいたというものでございます。 ◆10番(宇山祥子君) 経緯がよくわかりました。 そこで、提案があります。 まさに本日より1階のエントランスロビーでは、令和2年2月19日から21日に一宮総合体育館にて開催されますヤーン・フェア&総合展「THE尾州」を告知する展示が行われていますが、ただパネル1枚の展示、横3.5メートル、高さ2メートルとなっています。昨夜、設営されている現場を公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター、以後FDCと呼びますが、FDCの担当者の方と拝見し、本当にうれしかったです。 今回は間に合いませんでしたけれども、ファッショナブルなことをやっているんだよねと市民が誇りに思えるよう、日常や新住民が来るふだん使いの場所でわかりやすくファッショナブルな低予算でのPR、市役所ロビーを使用したFDCで展示されているジャパン的スタイルコンテスト優秀作品であるトルソー及びパネル、ことしのトレンドは何かといった展示をするなど、スライドをお願いします。 こちらは先ほどもお話に上がりましたけれども、草刈民代が着用されたグランプリデザインですが、FDCに飾るだけでなく、もっと市民の皆さんに見ていただき、手にとっていただきたいのです。先ほども紹介されましたが、総合展の事前告知として使用したり、終了後の優秀作品、もちろん承諾を得て、翔工房といった取り組みを紹介含め、学生たちの活躍を披露する場として、1階のエントランスロビーに展示したりするなど、御検討いただくことはいかがでしょうか。 ◎財務部長(大宮恒紀君) 1階のエントランスロビーはほとんどの日でどこかの部署が利用している状況でございます。本年4月から11月までの利用状況を申し上げますと、開庁日164日のうち159日と、ほとんどの日で利用しております。そのうち48日は2つの部署が、17日は3つの部署が、11日は4つの部署が重複して利用している状況でございます。したがいまして、ヤーン・フェア&総合展「THE尾州」の事前告知や終了後の優秀作品を展示するといたしましても、展示期間や展示場所については調整が必要になってまいります。 繊維にまつわる展示を常設展示で行うことにつきましては、繊維のまちとしてのPR効果が期待できることは理解いたしますが、他の部署の利用に影響を及ぼすことも想定されます。したがいまして、常設展示を行うといたしましても、他の部署の利用希望によっては撤去する期間が生じることも考えられます。 また、1階ロビーには木製のベンチを設置しており、市民が待ち合わせや休憩をしていただく場所としても利用していただいております。展示物ばかりで落ち着かないような状況にならないよう、配慮することも必要と考えておりますので、御理解いただきたいと存じます。 ◆10番(宇山祥子君) なるほど、常設展示が展示物ばかりで落ち着かない状態になるというのがよくわかりませんが、ということであれば、各部署と調整をしていただき、センスよく飾っていただき、状況によってはしばらく撤去していただくことも必要だとは思います。 その上で、もう一つ提案があります。 100周年記念事業に関するアイデアを市民の皆様から募集した際に、アイデアとして上がった、期間限定で庁舎内もしくは14階展示ギャラリーで、世界に誇る尾州の生地を広く知っていただくために、その魅力を引き出す華麗なウオーキングとパフォーマンスで見る人を引きつけ、尾州の生地を身近に感じていただくファッションショーの開催なども今後御検討いただければと思います。 少しお時間がありますので、市長の御意見も伺いたく存じます。 市長、市役所エントランスロビーの展示について、現状どのように感じていらっしゃいますでしょうか、お願いします。 ◎市長(中野正康君) 先ほどの竹山議員の質問に対する回答に戻りますけれども、繊維産業、非常に民間の企業、団体、皆様が頑張っていらっしゃるというお話を申し上げましたけれども、だからといって行政が何も応援しなくていいというわけではなくて、いろんな環境整備を整えていきたいということで、私もPR活動の先頭に立って動いているところでございます。 市役所のエントランスロビーの使い方につきましては、大宮部長から御答弁申し上げましたけれども、いろんな分野の要請事項、行政として抱えている課題がございますので、総合的に判断させていただきたいと、このように申し上げておきます。 ◆10番(宇山祥子君) 先ほどの本山議員の質問の回答の中で、経済部長よりFDCの取り組みを市としてもバックアップしていくとのお言葉をいただきましたので、これからを楽しみにしております。 私も毎日登庁する際に、御来庁される市民の方々にお声がけさせていただいておりますが、市役所に来庁される方は、皆さんお手続や申請のためにお時間をとったり、お仕事を休んでいらっしゃったりして、わざわざお越しいただいている場合がほとんどです。そして、皆さん何らかの悩みや不安を抱えていらっしゃるのです。お車でお越しの方には自走式立体駐車場にて懸垂幕をもっと見やすい場所に掲げていただいたらとか、各窓口にお足を運ばれるその行き帰りに少し足をとめていただいて、手にしたり見たりしていただき、市からの情報を知っていただき、少しでもお気持ちが楽になられて、笑顔で帰られるそのきっかけとして尾州の作品展示であること、そんなスペースを何とか確保していただけないでしょうかと私からの強いお願いとして、今回の質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。     (拍手) ○副議長(服部修寛君) お諮りいたします。 議事の都合により本日はこの程度にとどめ、明日午前9時30分より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれをもって散会いたします。                             午後3時41分 散会...